マジックショー
最近テレビでよくみかけるマジシャンがきょうも画面にでている。
「いいですか、各自のテーブルにあるワイングラスのなかの香水をよ〜くかいで好きな香りをひとつ選んでください。」
ステージには4つのテーブルがあり、左から女優のA、女子アナのB、元マラソンランナーのC、そしてお笑いピン芸人のDがついている。
「似たような香りもありますからよ〜く選んで決まったらフリップに香りの番号を書いておいてください。」
「私のマインドパワーでみなさんの選んだ香りをあててみせます!」
「私はみなさんを見ないように後ろ向きになります。 さあ、どうぞ!」
テーブルの上には一見、怪しいところはなさそうな直方体の台があり、ワイングラスが4つその上に一列に並べてある。
みんないっせいに鼻をクンクンさせはじめ、さながらワインの試飲会のような光景となった。
お笑い芸人のDが笑いをとろうとおおげさにワインを飲むようなしぐさをしたがスベッタ。
A,B,Cとも3分くらいかけて自分の好みの香りを選んだが、お笑い芸人Dだけは4種類をサーッとひとかぎしただけですぐに答を書いた。
「はい、ではこれから私がワイングラスを指し、これですか?これですか?と順番に尋ねますから、みなさんはすべて”NO”と答えてください。」
「ではAさんいきますよ。」最初のグラスを指し「これですか?」「NO!]、2番目のグラスを指し「これですか?」、「NO!」
以下同様に4番目まで尋ね終えると即座に、
「分かりました、Aさんの選んだもっとも好きな香りは・・・、3番で〜す!」
フリップを開いてみるとみごと正解であった。 スタジオに、多少テレビ局が誘導した感は否めないが、「おー!」という感嘆の声が上がる。
同様にアナウンサーのB、マラソンのCの選んだ香りを当てていき、最後にお笑い芸人Dの番になった。
「ごめんなさいDさん、あなたの好きな香りはわかりません!」とマジシャン
「もしかしてDさん、あなたは鼻がよくないのではないですか?」
「スッゴ!、どうして分かるの、ヤベーヨ!、私、実は風邪引いてて鼻が利かないんです、だからフリップにこれ書いたんです。」
といいながらDはクエスチョンマークが書かれたフリップを見せた。
意外な結果にスタジオ中が沸いた。 今度は演出なしの反応のようだ。
さて読者諸君、マジシャンはどうやって好きな香りを当てたのでしょう?
実は、ワイングラスの台に光電スイッチをつかった仕掛けがあり、それぞれのワイングラスが何秒間手にとられていたかが積算表示されるようになっていたのです。
え?だからどうなんだって?
それは(5)トップセールスを読めばわかります。
筆者が発明した「SCT計測装置」
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