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Q.中国や中国語に興味を持ったきっかけは何ですか。
私の場合、「歴史に関する文献を原文で読みたい」、「三国志演義がたまらなく好きだ」、「毛沢東思想にしびれた」といった明確な動機はありませんでした。単に、漢字だけで成り立つ言語は面白そうだ、という言語への漠然とした興味だけで、大学の専攻にしてしまいました。 Q.私も中国語をやってみたいので、何かいいテキストがあれば紹介してください。 私自身は定期的に中国語を教えたことがないので、この質問に答える資格がありません。最近は、入門書のたぐいが山ほど出ているので、そのなかから自分のニーズに合うものを適宜選んでください、としか言いようがないです。大切なのは、その選んだテキストに書いてあることだけは徹底的にマスターすることです。いろんなテキストを買い込んで、どれも中途半端になってしまうのが一番マズイと、私は考えます。 Q.中国語は英語より難しいですか。 最初の難関である発音で挫折してしまう方が多いようです。母音・子音とも日本語より種類が多いですし、おまけに声調もありますので、マスターするのは楽ではありません。しかし、一部の初級テキストにあるようなカタカナのルビをそのまま読んだような発音ではネイティブの人には通じませんので、「私は筆談だけで結構」という方以外は、しっかり練習することをお勧めします。 個人的には、中国語は発音さえ乗り越えられれば、中級レベルくらいまではトントンいくのではないかと思っています。 Q.レベルアップのために留学は必要でしょうか。 国内にいても、真剣に勉強すればかなりのレベルアップが可能だと思うので、必ずしも必要だとは思いません。ただし、中国語が使われている社会がどんなところかを実際に体験するという意味では、留学は大きな意義があるでしょう。私の場合、初めての海外経験が中国での留学生活だったので、自分のものの見方・考え方に対するインパクトは小さくないものがあり、これが留学の最大の収穫でした。 Q.留学したときの授業内容はどんなものでしたか。 十何年も前の話ですが、ひょっとしたら参考になるかもしれないので書いておきます。 私は漢語研修生として、1980年代半ばに1年間だけ留学しました。漢語研修生というのは、留学生だけを対象に、中国語の習得を目的に設けられたコースです。私は、大学3年の秋、つまり中国語を専攻して2年半の状態で行ったところ、語学研修生としてはいちばん上のクラスになりました。 中国語の習得が目的のコースですので、授業は大きく分けて会話、読解、文法、作文、などとなっていました。具体的には、私のいたクラスの場合、新聞記事を読んだり、聞き取りにラジオのニュースを使用したり、会話ではフリーディスカッションをやったり、というような内容でした。また、先生の一人が古典文学専攻の方だったので、古典文学の授業も特別にやってもらったりしました。高校時代、漢文の授業は嫌いでしたが、留学時の古典文学の授業は面白かったです。 Q.通訳になるには、通訳専門の学校には通わなくてはいけないでしょうか。 学校に通った私自身の経験から申し上げれば、学校に行かなくては得られなかった収穫がいろいろありますので、行ってよかったと思っています。もちろん、同業者の方の中には通訳学校に通った経験のない方もいらっしゃいますので、一概には言えませんが。 私の「学校に行かなくては得られなかった収穫」は主に以下の2点です。 1.通訳に必要な実践的な知識や技術の基礎づくりが比較的効率よく行えたこと。独学では、とうに挫折していたかもしれません。 2.通訳をめざしている人や実際にフリーで活躍している人と一緒に勉強する機会を得て、大いに刺激を受けたこと。 具体的な授業内容については、中国語学習者のために学校を紹介した本・ムックなどもあると思いますので、そちらをご参照ください。 Q.通訳ガイドの資格をとりたいのですが、どうやって試験勉強したらよいでしょうか。 私が試験に合格した直後にまとめた手記がこちらにありますので、一例として参考になるかと思います。 また、内山書店発行の月刊誌『中国語』で、2000年4月号より「通訳ガイドゼミ」の連載が行われています。ガイド試験の傾向と対策がコンパクトにまとめられているので、一読の価値ありです。 Q.通訳や翻訳の仕事をするには、資格はあったほうがいいのでしょうか。 まず、中国語でガイド業務(旅行案内業)をやりたいと思っている方は、運輸省の通訳案内業の試験に合格したうえ、免許を取得する必要があります。原則として、無免許でガイド業務をやってお金を受け取ると法律違反になります。 それ以外の、中検・HSK・TECCといった、「自分の実力のめやすとしての資格」は、「ないよりはあったほうがいい」という程度かと思います。通訳・翻訳のエージェントが登録者に仕事をアサインする際に最も重要な決め手となるのは、資格ではなくその人の実績(これまでにどんな仕事をやってきたか)だからです。 とはいえ、実績はほとんどないけれどこれから通訳や翻訳の仕事をしたい、という方にとっては、エージェント側に、自分のレベルを示す客観的ものさしを提供する意味で、資格が功を奏する度合いが高いのではないでしょうか。 Q.大学生です。卒業後は中国語を生かせる仕事に就ければ、と希望しています。何かアドバイスをお願いします。 残念ながら、現在の雇用状況や就職活動の詳細を理解していないので、仕事の見つけ方についての具体的なアドバイスは何ひとつできません。 このご時世、新卒の方の就職活動もさぞや大変だろうとお察しいたします。少しでも中国語が使えるような職が見つかりますように、と願うばかりです。 Q.フリーランスの場合、通訳や翻訳の仕事はどうやって探すのでしょうか。 即座に探せる方法があれば、私が教えてもらいたいです(笑) まずは、お住まいの地域にある人材派遣会社や通訳翻訳を専門に扱う会社への登録にこぎつけることが第1歩です。そういった会社は、新聞の求人欄、NTTのイエローページ、月刊誌『通訳翻訳ジャーナル』、インターネットのwebpageなどで見つかるはずです。 募集はしていても、英語のジョブのみというケースが多いかもしれません。しかし、残念ながらこれがこの業界の現実です。 あと、私の場合は、当ホームページ経由でいただく仕事もあります。こちらの問いと答えもあわせてご覧下さい。 Q.あなたの場合、月にどれぐらいの仕事の依頼がありますか。 忙しいときとひまなときのギャップが非常に激しいです。いくつかの仕事を掛け持ちして休む間もほとんどなく稼動している月もあれば、月に数日も働かないような時もあります。年間平均にすると、とにかくは通訳や翻訳以外のことをやらなくても食べていけるくらいの量、というところです。 Q.お仕事は主にどのような経路で受注しておられますか。 売上ベースですと、昨年は知り合い(主に同業者の方々)の紹介でいただくものが最も高いウェートをしめました。その次がインターネット経由で受注したものです。 インターネット経由で受注するのは、通訳もありますが翻訳が圧倒的に多いです。分野は、レター(私信・ビジネス)から研究論文、技術翻訳まで実に多岐にわたっています。 Q.技術の進展に伴い、将来、コンピュータによって同時通訳や翻訳を行うようになり、通訳や翻訳という業種は必要なくなるのではないですか。 そうなるとも言えるし、そうならないとも言えます。コンピューター関連の技術進歩はあまりにも速いので、自分が現役引退、あるいは死ぬ頃までにどうなっているか、予想のしようがありません。 ある言語を使って思考し、それを発すること、そしてその意味を解釈し、別の言語に訳出すること、ともにかなり複雑な行為です。翻訳・通訳が完全に装置やソフトにとって代わられることがあるとすれば、相当の時間がかかるのではないか、自分が仕事をしているうちにはそこまで至らないのではないか、というのが私の希望的観測です。 しかし、意外に早くそういう時代が到来する可能性を念頭においておくことも、危機管理の一環なのかな、とも思います。とはいえ、私自身は今の仕事のほかにやりたいこともないし、いったいどうすればいいのやら。そのときになったら考えます(ってこれじゃ全然危機管理になってない(笑))。 まあ、この点が心配な方は、別の道を考えることをお勧めします。 |
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