戦争の記憶を伝える−3

7月23日(月) 0時00分〜1時20分 (80分)

太平洋戦争末期、追い詰められた日本軍が
生み出した、捨て身の攻撃、特攻。
その特攻部隊の一つ、
回天特別攻撃隊の隊員を主人公とした
吉田直哉演出の戦争ドラマです。
当時21歳でこのドラマがテレビのデビュー作品となる
中尾彬さんが、特攻隊員を熱演しています。












  テレビ指定席「魚住少尉命中」
       60分/1963年(昭和38年)


 沖縄戦に敗れ、本土空襲が激しさをましていた敗戦間近の昭和20年7月30日、アメリカの輸送船攻撃のため、人間魚雷・回天特別攻撃隊が出撃する。
 回天特攻隊員の一人、魚住少尉は、自らこの作戦に志願した青年だ。「1隻でも輸送船を沈めることが出来れば、本土への爆撃をわずかなりとも防ぐことになる。僕は他人のために生きる」
それが、魚住少尉の選んだ生き方だった。
8月12日、攻撃隊はアメリカの大型輸送船団に遭遇。そして、魚住少尉の人間魚雷が発射される。
敵艦に向かう、極限の時間のなかで、魚住少尉の胸に去来するは、故郷、両親、恋人…他人のために生きることが、なぜか死へとつながっていく時代。
死と直面した特攻隊員の追想をとおして、「生」と「死」、そして「戦争」とは何かを問う。

出演:  中尾彬
 宮部昭夫
 伊吹友木子
 睦 五郎
 結城美栄子
 有川 博
 岸田 森
 鈴木正勝
  ほか

ナレーション : 平光 淳之助
脚本 : 横光 晃
撮影 : 岩井 禧周
照明 : 平野 光男
録音 : 山内 英夫
編集 : 北村 旭
美術 : 中嶋 隆美
効果 : 桜井 芳男
音楽 : 依田 光正
演奏 : NHKサロンアンサンブル
演出 : 吉田 直哉

NHKアーカイブス 2001年シリーズ 『戦争の記憶を伝える』 より