HomePageのTopへ戻る  目次を開く


北アルプス、西穂高岳西尾根
(2001年4月28〜29日)

メンバー: L中谷、和田、小川、澤田、甲谷

 昨年2月、途中敗退した西穂高岳(以下、西穂と記述)西尾根に行ってきました。西穂はわたし個人昨年2月、そして今年の正月、山頂を目指しながら未だ踏んだことがなく、相性の悪い山でした。しかし今回は好条件のもと西穂山頂へ立つことができました。

4月28日
天候:晴れ
タイム:新穂高温泉8時20分、1900メートル台地12時25分、2200メートル地点(C)14時50分

 深夜2時頃、新穂高温泉の駐車場に着き、仮眠用のテントを広げ朝を迎える。夏シュラフで寝ていても寒さは全く感じなかった。

 穂高平避難小屋までの林道脇に、ところどころ食べごろのフキノトウが開いる。天ぷらの用意をしてくるのだったと内心悔やむ。
穂高平避難小屋をすぎ゛、牧場の小道を進み程なくして出てきた左側の尾根に取り付く、昨年の2月穂高平避難小屋からこの西尾根末端まで、えらく遠く感じたが、雪が無ければほんの散歩道程度にしか感じない。そのお陰で、西尾根末端はもっと先だと思い込み、通り過ごすところを他のメンバーから「ここだよ」とチェックされる。

 西尾根末端からの取り付きはササ薮のブッシュ漕ぎになる。何処までブッシュ漕ぎがあるのか?早く雪は出てこないのかと思いながらのぼっていると1時間もしないうちに雪が出てきてブッシュ漕ぎから解放される。そしてところどころ急斜面もあるが雪の状態が良いので埋まる事もなく快適に登ることができた。

 1900メートル台地に到着したのはまだ陽の高い12時25分。本日のテントサイトに予定している2300メートルのコルまでは緩やかな登りだ、楽勝で行ける目処はついた。
しかも、天候は良すぎるほどの快晴微風、絶好調。
 1900メートル台地から後方に笠ケ岳。右手には新穂高温泉から上がってくるロープウェーが対岸の尾根上に見える。さらに少しすすむと左手には穂高の主稜線も視界に入ってくる。

 テントサイト手前のピークに着いたとき、誰とは無しに休憩ムードになり、荷物を降ろす。一旦荷物を降ろすと腰が重い。
 景色も良いし、ここまで来れば明日早いうちに西穂の頂上まで行けるだろうということでテントを張り、本日の行軍は楽勝のうちに終えた。
 

 

4月29日
天候:晴れ後曇り
タイム:C発4時45分、ジャンクションピーク6時25分、西穂山頂9時10分、西穂山荘
12時50分

 3時起床、たらふく食った朝飯後のデザートは和田さん持参の羊羹1本。
いつもシャリバテになる私もさすがに今日一日はその羊羹のお陰で元気を通せた。

 昨年2月2300メートルコルから先は、正面の小岩峰を避け、北側(進行方向左手)へ回り込み、小岩峰とジャンクションピークの間のルンゼをのぼったが、今回はそのルートは取らず逆に南側へ大きく廻りこみ小鍋谷本谷の急な雪渓を直接詰めてジャンクションピークへのぼった。小鍋谷本谷の雪渓はゴールデンウィークのこの時期だからなんの心配も無くのぼれるが、真冬であれば雪崩の巣であり、立ち入ることは不可能と思われる。

 ジャンクションピークからは西穂頂上直下の岩と雪のミックス帯が手に取るように見える。ところどころフィクスロープも見え、意外と多くのぼられているような雰囲気がする。そのミックス帯を、中谷さんは単独フリー、そして澤田−小川組み、甲谷−和田組のオーダで2ピッチをツルベでのぼり頂上へ達した。

 西穂山頂に到着する頃、パトロールと思われるヘリが間近にきて我々を観察していた。

 山頂で休憩の後、西穂山荘、そしてロープウェー駅へ向けてたくさんのパーティーがいる一般ルートを緊張感から解放されのんびりくだった。

 

HomePageのTopへ戻る  目次を開く