中谷宇吉郎先生     #2


雪の研究

snow crystals,natural and artificial


 

  

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北海道大学内 「人工雪誕生の地」の解説板

 


東京大学の理学部で、寺田寅彦先生から物理学を学びます。卒業後、理化学研究所で先生の助手、英国留学後、北海道大学の先生となります。初めは、専門のX線関係・電気火花の研究をしていた。その後、雪の研究へと進む。顕微鏡写真を撮り始め、人工雪の研究が始まった。簡単に人工雪を作れるだろうという予想に反して、なかなか思うようには進まなかった。初めのうちは、木綿糸を使い、雪の結晶を成長させようとした。

それから成長させると、どうも糸の周り全体に結晶ができてしまい、ちょうど芋虫状になってしまった。雪の結晶といえるものではなかった。何の周りに雪の結晶を作るかがポイントだった。当時の実験では、実験装置丸ごと低温室に入れ、防寒具を身にまとった人間も入って実験をしていました。だから寒さに耐えながらの実験だったのです。当時の防寒服(または、防寒帽子)には、ウサギの毛皮を使っていました。ところが、そのウサギの毛に綺麗な雪の結晶が成長していることに気がついたといいます。これが、人工雪の成功の鍵となりました。この毛を使って雪を成長させると、結晶同士が重なり合うことなく成長し、そうこれが人工雪の成功になったのです。その毛を顕微鏡で調べてみると、毛の所々に瘤状のふくらみがあり、その瘤を核として、結晶が成長したのでした。こんな単純なことに気がつくのに3年の歳月がながれていました。世紀の大発見と言われたウィルソンの霧箱も、別の目的の研究をしていたときに、偶然発見され、放射線の研究に貢献したのです。このように、ウサギの毛の意外な発見が大きな成果をもたらすことが意外とあるものです。この人工雪の研究は、世界的に認められ、中谷先生は、雪氷学の権威となられました。中谷先生の人柄から、たくさんの著名人と親交があったようです。湯川秀樹、小林秀雄等多数あげられます。さらに、多数の随筆も残されています。

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北海道大学の低温科学研究所は、低温科学の最先端として現在活躍されています。


snow crystals

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