箱ヶ森

縦走路分岐点の番号標識
今年は、紅葉の良いシーズンだというのに、休日に晴れる日が少ないのです。こ
の日もあまりはっとしない天候でしたが、雨の確率が少ないということなので近
場の山に出かけました。盛岡南西の志波三山の一つ箱ヶ森ですが、いつもと違っ
たコースを取りたかったので、南側の盛岡市上飯岡より入る沢沿いのコースから
登ることにしました。

入口は横河電機や岩鋳の工場のある道を入って行きます。途中、道に柵が置かれ
ていたので、車はそこまでとしました。奥に続く林道を歩いて行くと、林道は堰
堤のある場所で途切れていました。
縦走路付近のブナ林

堰堤の端をよじ登って奥に入れば道は続いています。道ははっきりしていますが、
手入れもされていないようですし、道標などいっさいありませんので、初心者だ
けの入山は避け、経験者の同行が必要でしょう。実は、この道は6年前、自然協
会団体の人たちと歩いたことのある道です。その後、第一堰堤の上に新しく堰堤
が築かれているなど、変わった点がありますが、沢沿いを歩いたという記憶しか
残っていませんでした。

初めのうちは紅葉もぱっとしませんが、上の方に行くにつれ明るくなり紅葉も映
縦走路付近の紅葉
えるようになりました。沢の流れも細くなってくると、左の方の斜面をジグザク
に登って行くようになります。稜線近くになってやっとブナ林になりました。ブ
ナの紅葉は終わっていました。

稜線に出た場所は地図よりも300m程赤林山寄りです。志波三山縦走路15番が着
いていました。しかし、今登ってきた方向に道標はありません。

まずは、赤林山斜面にある極太ブナ「赤林君」(BUNAさん御命名)にご挨拶する
ことにしました。わずかの登りで、「赤林君」に会うことが出来ました。このブ
箱ヶ森山頂
ナは根本の部分でいくつも枝分かれした、周囲6.2mで、樹齢300年くらいのブナで
す。今年、3回目のご対面です。紅葉した「赤林君」を見てみたいと思ったので
すが、紅葉はすでに終わり、茶色い葉っぱを斑につけている状態でした。

当初、赤林山頂上まで行こうと思いましたが、紅葉も終わっており、天気も曇っ
ていて風もあるようなので止めました。そこで引き返し、箱ヶ森を目指しました。
先ほどの分岐点から箱ヶ森直下までは、二次林と思われますが、美しいブナ林が
広がっていました。若い樹ながらスラッとしたブナが林立しており、林床もスッ
キリとしています。
地図

上飯岡に下る道標のある場所がないか捜しましたがありませんでした。箱ヶ森へ
登る道は急坂で、新しそうな道でした。尾根に出ると緩くなりますが、下ってく
る場合、尾根の直進方向にも踏跡があり、尾根から離れる道も藪が掛かってはっ
きりしません。道標などもありませんので、初めての人は10人のうち9人は真
っ直ぐ行ってしまうでしょう。因みにそこは、11番の番号札のある場所です。そ
の尾根を登って行くと箱ヶ森の頂上です。頂上には他の道を示す道標はあるよう
ですが、この道だけ何の道標もありませんでした。
                                                                かぬか平

日程2005.10.30(日)
山名箱ヶ森(はこがもり)865.5m
地図南昌山
山域志波三山(岩手県盛岡市、雫石町)
コース林道途中駐車地--1:15--縦走路分岐--0:10--極太ブナ--0:40--箱ヶ森--1:30
--駐車地