鯨山

林道法面の登山口
三陸沿岸の山、鯨山に行って来ました。13年前に東側の青少年の家から登って
いますが、それ以来です。

昔この地方に流行病があり、浜に打ち上げられた鯨の肉を食べたところ病気が治
った。隣村でもその肉を分けてもらって食べると、やはり病気が良くなった。そ
こでこの肉はどこで捕ったのかと尋ねると、あの山という答えが返ってきた。以
来、その山を鯨山と呼ぶようになったという説。大津波により、打ち上げられた
雄鯨と雌鯨が寄せてきて二つの山にとどまったという伝説があります。実際、鯨
山の南に小鯨山があり対をなしています。
山頂の鯨山神社

今回は浪板海岸から山頂の肩まで延びる林道を利用しました。やっちゃんさんの
HPの書き込みを参考にさせてもらいました。R45から側道を浪板の集落に入り、
浪板川の左岸の道を進みます。進むにつれかなり荒れた道になってきました。

途中、カーブの所に真っ直ぐ鯨峠への道が延びていました。道標も建っているこ
とだからちゃんとした道があるのだろうと思い、帰りに利用しようと思いました。
そこから歩いて電波中継所に向かう林道を辿りました。途中からは小鯨山がよく
望めました。
中継所脇の道標

尾根のところで浪板から上ってくる登山道と合流すると、少し先の右の法面に鯨
山への道標がありました。そこから登山道に入り、尾根に出て鯨山へ直登します。
すっかり葉を落とした木の間から船越湾の姿がよく見えました。

山頂に白いブロックでできた白い建物があります。シャッターを開けて中を覗い
てみると、土間の真ん中に火をたいた跡があり、神棚があって権現様2体が祀ら
れていました。避難小屋として利用できそうですが、場違いな建物で、外観など
何とかならないかと思いました。頂上の北側に鯨山神社があります。
地図

帰りは中継所の方に下ります。こちらの道には急なところも緩いところも太い直
径2cmくらいのロープが張ってあります。これなら子供ずれでも安心して登るこ
とが出来ます。下側の中継アンテナの前にはヘリポートがあり、駐車場としても
使えそうです。ただし、道が道だけにここまで登ってこれる車はわずかだと思い
ました。

施設の塀の横にある鯨峠を示す道標に従って尾根の道に入ります。小灌木の枝が
足にまとわりつくような道ですが、尾根の上を忠実に歩くようにすれば踏跡が着
いています。暫くすると笹藪に突入します。笹の葉っぱが谷のようになっている
場所を見つければその下に道があります。鯨峠まではそのような笹藪を漕がなく
てはなりません。

やがて、送電線の鉄塔の場所に着きます。てっきり、道が谷の両方面に続いてい
たので、そこが鯨峠だと思っていたのですが、浪板側に一旦降りたところに、
「鯨峠→」という道標がありました。今の道が反対側の斜面を登るように着いて
いる道は「電線作業道」となっていました。鯨峠から下る旧道は残っているよう
ですが、「電線作業道」を下ることにしました。こちらの道の方が快適だと思い
ます。

                                                                かぬか平

日程2007.11.25(日)
山名鯨山(くじらやま)610.2m
地図大槌
山域三陸沿岸(岩手県大槌町、山田町)
コース鯨峠入口--0:30--登山道入口--0:25--鯨山--0:10--中継所--0:20--
鯨峠(鉄塔)--0:20--鯨峠入口