三森山

林道途中からの三森山
焼石連峰の北、分水嶺にある三森山に行って来ました。「秋田の山登り50」とい
う本の載っていました。秋田県側の黒沢から、三森山林道を利用しました。この
林道は、岩手の湯川温泉につながっているようですが、岩手側の道が悪いという
情報があり、ガイド通り秋田側から入りました。

三森山は千米ちょっとの山ですが、特にこの山域は雪が多いですので、まだ、雪
が残っていそうな感じがして不安でした。未舗装の林道に入って半分くらいのと
ころで、雪が道を塞いでいました。林道の登山口から頂上までたいした距離では
ないので、登山口まで林道を歩いて行きました。
新緑のブナ林

雪が所々に残る林道を歩いて行くと、目の前に三森山が現れました。斜面には雪
がべっとりと付いていました。登るには急な斜面を登って行かなければ行けませ
んので、登れなければ途中で諦めるしかないなと思いました。

登山口はガイドの地図よりもう少し先にありました。登山口の部分は雪で覆われ
ていまして、ガイドに載っていた案内図は、ご丁寧にブルーシートで覆われてい
ました。道が分からないので、その案内図のブルーシートを少しめくって覗いて
みると、最初の道は林道と並行に付いているようです。そちらの方を見ると、砂
三森山山頂
利を引いた綺麗な道が覗いていました。

雪が被っていたのは入口だけで、綺麗に整備された水平な道を歩いて行きました。
沢のような所に来ると、全面的に雪で覆われていました。一般の登山道ですと、
リボンが付いていたり、木に赤い印が付いていたりするものですが、立派な道を
歩いて行けばよいのでそのようなものは必要ありませんよね。しかし、雪で覆わ
れてしまうとどこが道だか分からなくなります。諦めて戻ろうかと思いましたが、
雪の間から覗く道を見つけることが出来ました。

頂上から望む焼石連峰
斜面を登るような道になると、雪は消えました。この斜面はずっとブナ林です。
細い木ばかりの2次林のようですが、ほぼ純林で、芽吹いたばかりの新緑が綺麗
でした。この道は、急な斜面につけられていますが、ジクザグに切ったり、階段
が着けられたりと楽に歩くことが出来ます。不思議なことに、この遊歩道沿いな
どのブナ林の中には雪が全くといってよいほどなくなっていました。木のない斜
面や、まばらに生えている斜面には雪が大量に残っています。ブナは上の方に来
るとまだ芽吹いていない状態でした。

急な斜面を登り詰め、稜線を左に行き、矮曲化したブナの間を抜けると、ぽっか
地図
りと空いた頂上に着きました。まず目に飛び込んできたものを見て、思わず歓声
を上げました。それは、目の前に迫る残雪を纏った焼石連峰の姿です。途中で戻
らずに登ってきた甲斐があったというものです。それ以外にも360度の展望が楽し
めます。しかし、雲が多く和賀山塊など遠くの山は霞んでいました。

                                                                かぬか平
日程2006.5.21(日)
山名三森山(みつもりやま)1102.2m
地図三界山
山域焼石連峰北部(秋田県横手市、岩手県西和賀町)
コース駐車地--0:45--登山口--1:00--三森山--1:25--駐車地

三森山ブナ林のビデオ