南昌山、毒ヶ森、赤林山

南昌山頂上の「賢治の愛した南昌山」案内板
盛岡市南西、北上川右岸にある山地を最近志波三山と称するようになりました。こ
こで言う三山とは、東根山、南昌山、箱ヶ森のことを指します。そして、これら三
山を結ぶ縦走路が3年前に開設されました。東根山から箱ヶ森まで縦走するには車
が2台ないと無理なので、その縦走コースを一部使い、前に通ったコースを歩く矢
巾温泉を起点とした周遊コースとしました。この場合東根山や箱ヶ森は通りません。

矢巾温泉の駐車場に車を置いてまず、南昌山を目指すことにしました。ぬさがけの
滝入口の先には、新しくゲートが設けられ、5月下旬まで通行止めのようでした。
しかし、雪は道路上にも山の中にも全然残っていないので、開通しても良いと思い
ますが。

毒ヶ森分岐の道標
その林道をいつもの南昌山の肩まで歩きました。南昌山の肩と、頂上には「賢治の
愛した南昌山」として宮沢賢治と南昌山の関わりについての説明版が新しく設置さ
れていました。

肩から南昌山頂上までの道も志波三山縦走路の一部ですが、頂上から先が私にとっ
て初めて通る道になります。南昌山からの下りはかなりの急坂で、ロープに掴まり
ながら下降しました。道はしっかりしていますが、やや藪が掛かったところがあり、
暫く手入れがなされていないようです。上り下りも結構あります。今の時期はカタ
クリやキクザキイチゲに林床は彩られています。

やがて、毒ヶ森の肩に着きました。今までもブナはありましたが、この辺よりより
毒ヶ森頂上
太い木が出てきました。4m級のものも何本か見受けられます。

毒ヶ森の頂上まで往復しました。南昌山と同じような釣り鐘形の山ですので、急な
道です。頂上は木が生えていてぱっとした展望は得られませんが、志波三山を結ぶ
線より少し離れた場所にあるので、木の間から東根山、南昌山、赤林山、箱ヶ森と
志波三山のすべての山を見渡すことが出来ました。

肩から赤林山を目指します。志波三山縦走路は赤林山を通らずに、赤林山途中の斜
面より分かれて箱ヶ森に向かっています。以前、岩手自然ガイド協会設立準備会の
例会にBUNAさんと参加したときに赤林山の斜面にある巨大ブナを見ました。そのブ
ナは赤林山と箱ヶ森の稜線上にありますが、分岐点より下だと思うのですが、どの
赤林山中腹のブナ巨木
くらい離れているのが分からなかったので、わざわざ下っていくべきか迷っていま
した。

道は上り坂になって分岐点に着きました。下を見ると見覚えのある大きなブナがあ
りました。おっと思って走り寄りました。何本かの木が下の方でくっついている木
です。目の高さですでに枝分かれしており、真ん中に人が立つことが出来ます。6.
25mあるそうです。立っている場所は東側が開け、岩手山がよく見えます。この
辺のブナをよく見ると、そのようなくっついたブナが他にもあります。

そこから赤林山の頂上まで、ブナのプロムナードといった感じです。頂上もブナに
覆われています。頂上からは矢巾温泉にまっすぐ下ります。この道は以前往復した
赤林山頂上
ことがあります。この道の途中まではブナです。赤林山はブナの山として魅力があ
ります。ブナ林を抜け、稜線を歩くようになると、タムシバの白い花がいっぱい咲
いていました。








タムシバの花











地図
日程2005.5.4(水)
山名南昌山(なんしょうざん)848.0m、毒ヶ森(どくがもり)782m、
赤林山(あかばやしやま)855m
地図南昌山
山域志波山地(岩手県矢巾町、雫石町、盛岡市)
コース矢巾温泉--1:05--南昌山の肩--0:30--南昌山--1:20--毒ヶ森の肩--0:15--
毒ヶ森--0:55--大ブナ--0:30--赤林山--1:15--矢巾温泉