R106を宮古から盛岡へ向かう途中、区界高原に近くなると特異な岩峰を持つ山が 見えます。それが兜明神嶽で、手軽なハイキングコースとして訪れる人も多いで す。今回、1月の厳冬期に晴れ間を見計らって行って来ました。ふつう冬型気圧 配置の場合、北上高地といえども季節風の影響を受け、風が強く、吹雪になる場 合もありますので、冬山初級者の私としては、この時期滅多に訪れることのない 移動性高気圧に覆われた日をねらっていきました。高気圧に覆われる直前だった ようで、雲が多かったようですが、時より日が差し、風も穏やかでした。 盛岡からですと、区界の道の駅を通り過ぎ、左折して区界高原ウォーキングセン ターまで来ます。その道はちゃんと除雪してあり、朝は車が止まっていませんで したが、戻ってくると何台か車があり、そこで働いている人がいるようです。 一般車進入禁止とありましたので、手前の路上に駐車しました。夏ですと駐車場 があるのですが、今は雪で覆われて入ることが出来ません。 指導標もあり、トレースも付いていましたので迷うことはありませんでした。 トレースの上は堅くしまっており、壺足でも大丈夫です。スキーのトレースもあ りました。すべて緩い斜面ですし、やや急なところは雑木林の斜面なのでまずは 雪崩の危険はないと思います。 見晴山の分岐から右に行くと、雪原を歩くようになります。やがて山小屋があり、 昔スキー場だった名残のリフトの残骸もあります。兜明神嶽の岩峰が目の前に迫 ってきます。トレースは兜明神嶽に向かっているようなのでそれに沿って歩きま した。やがて雑木林の中に入り、登っていくと、最後は急な岩場の登りとなりま す。夏ですとなんてことはないのですが、岩峰の上に登るにはアイゼンが必要だ と思います。頂上の岩場からは、下のR106を走る車がミニチュアのように見えま す。残念ながら早池峰山は雲の中で望むことが出来ませんでした。 山小屋のある雪原に戻り、今度は岩神山に行こうと思いました。そちらにはトレ ースがありませんでしたので、スノーシューをはいていくことにしました。切り開かれた雑木林の緩い下り坂にはスキーの跡が付いていました。スノーシュ ーで快適に下っていくと、雪原にでます。うまっこ広場といい、夏ですと草原に なっておりお弁当を広げたり、キャンプしたりにはもってこいの場所です。 うまっこ広場の奥に進み、指導標に従って雑木林の登山道に入ります。そこには トレースがまだ残っていました。こちらも緩やかな上り坂です。トレースは夏道 に沿って付いていましたが、スノーシューですので、ショートカットできるとこ ろはまっすぐに進みました。 途中、ウサギにあったりして気持ちいい汗をかきながら登っていきました。雪の 上を歩くとウサギの足跡がずいぶんあるのですが、やっと足跡の主に逢えたとい う感じでした。 見晴らしの良い所にでると、兜明神嶽の得意な岩峰がよく見える所に出ます。そ の上の方には送電線が走っていて、その下をくぐればすぐ頂上です。 岩神山は双耳峰になっていて、南峰に三角点がありますが、北峰の方が岩を積み 重ねた形をしていて岩神山の名にふさわしいです。その鞍部の広場に高さ50mは あろうかという中継用の鉄塔が建っています。 北峰の方に登りましたが、こちらはアイゼンなど必要なかったです。頂上の岩の 上からは、岩手山がうっすらと見えました。 帰りはうまっこ広場まで戻って、直接見晴山分岐に戻るカモシカコースを取ろう としましたが、トレースが無くちょっと自身がないのでもとの道を戻りました。
日程 | 2002.1.19(土) |
山名 | 兜明神嶽(かぶとみょうじんだけ)1005m、岩神山(いわがみやま)1103.0m |
山域 | 北上高地中部 |
コース | 区界高原ウォーキングセンター(8:05)---見晴山分岐(8:30)---兜明神嶽(9:30) ---岩神山(10:10)---(11:40)区界高原ウォーキングセンター |