黒森山

「御神沢→」の標識 この連休は余りぱっとしない天気でしたが、昨日は久々に晴れそうと言うこと
で、近場の盛岡市の南東部にある黒森山へ行って来ました。以前に1回登ったこ
とがある山ですが、今回は登山口を変えて登ってみることにしました。8年前に
登ったのは南側の虫壁川からでしたので、今回は、北側の重石登山口から登るこ
とにしました。

車道の右下に見えた赤い鳥居に向かって下りていくと、広場になっています。
ショベルカーなどがあって止めてはまずいかなと思いましたが、駐車場とちゃん
黒森キャンプ場 と書いてあったので止めさせてもらいました。

準備をしていると、地元の老人が近づいてきて、「山に登るんかえ」といいま
す。「はい」と答えると、「下の方から入る林道を行けばもっと上に行ける。こ
こから登ってもその林道に出合う。」と言います。「道が分からないと困るから
ここから登ります。」と言って、ここから登ることにしました。

登り始めると、老人の言うとおり、林道に出ました。舗装はされていないもの
ムラサキヤシオ の立派な林道でした。もちろん手元のガイドには記載されていませんので最近で
来たものでしょう。結構長い時間林道を歩くので、おじいさんの言う通りにすれ
ば良かったかなと思いました。

しかし、この林道は黒森山への標識が途中から途絶え、下りになり山を巻くよ
うになって、違う方向に行くと分かったためそれらしいところまで引き返しまし
た。それらしいところには「御神沢→」とあるだけで、黒森山へ行くのかどうか
分かりませんが、行ってみることにしました。
頂上下の伐採跡 入ってみるとちょっと藪っぽい道でしたが、イチリンソウやタチツボスミレが
咲き乱れていました。

ほどなくガイドにあるキャンプ場に着き、道が間違っていないことが分かりま
した。キャンプ場と行っても小さな場所で、3張りもすればいっぱいになってし
まいます。ここで二手に分かれるのですが、片富士展望台へのコースは道蹟不明
瞭のようでした。
権現展望台方面に向かいました。登るとすぐに林道が現れました。林道に出て
頂上から岩手山(右)秋田駒方面 右手すぐのところに黒森山を示す道標がありました。ただし、林道に出たところ
には何の標識もなく、下山の時は分からなくて林道を下ってしまうでしょう。

これから先は急な伐採地の上り坂になります。登りの場合は要所に矢印が着い
ているのですが、下りの場合は道が入り組んでいますので分からなくなる可能性
大です。

朝曇り空だった天気は、だんだん良くなって来ていて、振り返れば形の良い朝
島山、その向こうに岩手山がくっきりと望めます。

やがて、黒森大権現展望台という大きな看板のあるところに出て、すぐそばの
大岩の隙間に権現様が奉られていました。展望台という割には展望はいまいちで
した。

そこからは尾根道となり、ムラサキヤシオが咲いていました。道ばたには花の
時期はとうに終わったカタクリがいっぱいありました。

頂上付近まで来ると、何と、尾根の右側が伐採地になっており、作業道が痛々
しく、縦横無尽に走っていました。昔登ったときは、盛岡市の近くで良く自然が
残っている山だなと思いましたが、この山にも魔の手が入ってきたようです。

一等三角点のある頂上からの眺めは最高でした。南側は木々で展望が遮られて
いましたが、姫神山、岩手山、秋田駒ヶ岳、和賀岳などの山々が見られました。

下山は、片富士展望台経由で下りることにしました。最初西側の尾根を下り、
虫壁へ下る深沢コースと別れ、今度は先ほどの伐採地の上から見て左側沿いに下っ
ていきます。木々は伐採されていますから、岩手山がよく見え、このコースすべ
てが片富士(岩手山)展望台という感じです。

こちらのコースは道標が整備されていて迷うことはないような感じですが、林
道におり、先ほどのキャンプ場が見えるのですが、そこに下りる道が見あたらな
い(^^; 仕方ないので登りで出てきたところまで行ってからキャンプ場に下りま
した。

昔のガイドブックには整備された道と書いてありますが、昨今の林道開発や、
伐採でこのコースは迷路のようになり、道標を整備してもらわなければ初心者に
は勧められませんね。

日程1998.5.5
山名黒森山(くろもりやま) 837.3m
山域北上高地中部(盛岡市南東部)
コース重石登山口(6:40)--林道から登山道への分岐点(7:25)--キャンプ場(7:35)
--(7:55)権現展望台(8:05)--(8:25)頂上(8:50)--キャンプ場(9:30)--
(10:05)重石登山口