北上山地の北部、岩手県久慈市と野田村の境にあります。和佐羅比峠を挟んで、
男和佐羅比山と女和佐羅比山が並び立つ双耳峰になっています。ワサラビとは、
「自分たちが多勢で浜に降りる路のあるところ」という縄文人の言葉らしいです。
また、「やわらけく」「たくする」「よき鹿」などの意味もあるそうです。
和佐羅比山へは県道7号久慈岩泉線の上戸鎖から入りました。その林道は少し荒
れていて、峠の少し下に車を止めて歩き始めました。でも峠付近はいい道でした
のでもう少しがんばれば良かったかもしれません。野田からのぼってくる道の方
がよい道なのでしょう。
峠には「塩の道 和佐羅比峠」と書かれていました。
まず、西側の女和佐羅比山に登ることにしました。峠から小径を上がるとすぐに
鳥居があります。その奥にビニールハウスの骨組みみたいなものが作ってあり、
傍らに祠が置かれていました。骨組みの上にシートをかぶせ、みんなここに集ま
って、お祈りをするのでしょう。
ムラサキヤシオツツジがたくさん咲いていており、まだ蕾のものもたくさんある
のでもう少し経てばきれいではないかと思います。
山頂は狭く東西方向に切れ落ちています。そのもっこりした岩の上に、祠が祀ら
れていました。山頂は赤松に囲まれており、雰囲気はよいです。その赤松の間か
ら隣の男和佐羅比山が見え、野田の町と、太平洋が見えます。
男和佐羅比山は、いったん峠まで戻り、東側の林道を登りました。実は、頂上ま
で林道が延び、車でも上れる道です。所々伐採したばかりの場所があり、痛々し
い限りです。
新緑が芽吹いたばかりの木々の間からは、尖塔を天に突き上げるような形の良い
女和佐羅比山が見えます。
頂上にはテレビ中継所があって、ちょっと幻滅ですが、1等三角点本点のある山
頂からは東側の太平洋がよく見えます。
天測点と書かれた、直径50cm、高さ1.2m位のコンクリートで出来た8角形のもの
があり、これは何に使うものでしょう。
青いベンチも置かれていますのでそれに座ってゆっくりすることが出来ました。
こちらにも小さな祠がありました。お賽銭も置かれており、時々お参りに来る方
もいるのですね。
時折、パンパンと、ハンターが銃を撃つ音でしょうか、気持ちの悪い思いがしま
した。
日程 | 1999.5.15 |
山名 | 女和佐羅比山(めわさらびやま)774m 男和佐羅比山(おわさらびやま)813.9m |
山域 | 北上高地北部 |
コース | 車デポ地(810)---和佐羅比峠(820)---(840)女和佐羅比山(850)--- 和佐羅比峠(900)---(930)男和佐羅比山(1000)---和佐羅比峠(1025) ---(1035)車デポ地 |