アスワン
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アスワンの南の郊外にある、石切り場。写真は切りかけのオベリスク。石が途中で割れてしまったので、そのまま現在まで残っている。 |
アスワンは古代エジプトの上エジプトの政治・軍事上の中心地だった。この付近の観光のハイライトはアブ・シンベル大神殿だが、残念ながら私達はそこには行っていない。ここでは、その他の観光スポットである、石切り場、アスワン・ハイ・ダムの紹介をしよう。まずは石切り場。上の写真は切りかけのオベリスクで、要は失敗作である。しかし、失敗作と言ってもバカにはできない。このオベリスクは、全長41.75m、重さ1152tという巨大さで、もしも完成していれば、ルクソールのカルナック神殿にあるハトシェプスト女王のオベリスク(現在立っているもので最大)よりも、まだ大きいものになっていたのだ。
オベリスクは一つの岩でできているものなのだが、途中で割れてしまったので価値がなくなったらしく、現在まで残っているという訳。それでは太古の人々は、今のような器具もないのにどうやって石を切っていたのだろう?オベリスクの周りにはある間隔に切り込みがあって、そこに木製の楔(くさび)を差し込み、水をかけて木の膨張力で石を割っていたらしい。素晴らしい知恵だなと感心した。入場料は20LEで、カメラ・ビデオは無料になっている。
そして、アスワンといえばアスワン・ハイ・ダム。全長500Km、面積が約5000Kuの広大さ。1964年に竣工、1972年にダムの貯水が完了した。このダムのおかげで、毎年増水し氾濫することを繰り返していたナイル川も治水された。さすがにあの天下の?ナイル川の水量を調節するだけあって、ダムの規模もすごく大きい。というかほとんど海だ。しかしダムを見た後、他に見るものがあるかというと何もない。ただ、このアスワン・
ハイ・ダムの近くの砂漠の砂はすごくさらさらしていて、お土産にするならもってこいらしい。小さな袋に詰めて持って帰ろうと思ったが、私はあいにく適当な袋を持ち合わせてなかった。そこで、アスワン・ハイ・ダムのスークで買ったエジプトのコカコーラの小瓶(英語とアラビア語でコカコーラと書かれてあって非常にかわいい)に砂を詰めた。最初は、誰かにお土産として渡そうと思っていたが(すごくお金のかからないお土産だね…)いざ日本に帰ってくると、ただのゴミなのにすごく愛着がわき渡せなくなってしまった。ということで、今は自分の部屋に飾ってある。
他にも、英語のパッケージなら別になんとも思わないようなもの(例えば、小さなお菓子など)でも、アラビア語だとすごく新鮮に映るので、そういうものも記念に残してある。お札やコインなんかも他国のものと違い日本ではかなり手に入りにくいので、これも記念にとっておいてある。