お米の基礎知識
おいしいお米とは?
現在お店に出回っているお米は1つの品種だけで詰められた単品種米
と、2〜3種の品種を混ぜたブレンド米の2種類です。単品種米の代表はコ
シヒカリやササニシキ、アキタコマチなどで、銘柄米として各地域で大切に
栽培されています。ブレンド米は単品種米より安く販売するために考えられ
たもので、コシヒカリなどの良質米を主体にし、その味をそこそこ確保して
安価な他品種を混ぜたものです。ブレンド米は一概に美味しくないとは言
えませんが、単品種米の固有の美味しさを味わうことは出来ません。消費
者が単品種米を好むのはこのためです。
お米の味を決定づける最大のものは、品種と産地です。コシヒカリやササ
ニシキは良食味米の代表格で、新潟産コシヒカリや宮城産ササニシキは
有名です(茨城産コシヒカリも新潟産と同様に美味しいのですが、銘柄とし
ては劣ります)。これらのお米が美味しいわけは、そこに含まれる化学成
分にあります。アミロースはでんぷんの1種(直鎖状)でお米に16?21%含
まれ、米の粘りにかかわっています。タンパク質はお米に6?8%含まれ米
の硬さ・粘り・味にかかわっています。その他に水分、脂肪分、無機質のバ
ランスなどが食味にかかわっています。良食味米は、一般にアミロースとタ
ンパク質の含有量が少なく、適正な水分含量(15%)を持つものだと考え
て良いです。
おいしいお米を選ぶには、まず、粒を見ることです。よいお米は上記の成
分を持つものですが、外見としては、粒が大きくそろっているものです。そし
て、欠けた米や、やせた米が混ざっていないことです。縦にスジがたくさん
あるものは未熟米です。よい米は、粒ぞろいがよく、透き通っていて光沢
のあるものです。
おいしいご飯の炊きかた!!
おいしいご飯の極意は、とぎ方にあります。乾燥したお米は、水につけて
おくと、最初の十分間で猛烈に水を吸います。そのため、最初の1回目の水
洗いに時間をかけてしまうと、ぬかの匂いを米粒の中に吸い込んでしまいま
す。ですから、最初はぬかを吸わないように数十秒で洗いをやめ、次の水に
代えます。2、3回よくといだら最低1時間以上水につけておきます。お米は、
もとの大きさの1.29倍になったら、もう水を吸うことはありません。 あとは、
炊飯器にスイッチを入れるだけで、十分に蒸らした後、(30分位)、お米をほ
ぐして下さい。余分な水蒸気が逃げて、ふっくらとしたご飯ができます。
よく、ご飯はたくさん炊いた方が美味しいと言われます。少ないご飯を炊く
と、4、5分で水が沸騰します。このように水が急激に沸騰しても、米粒の中
心は十分に温まらないうちに表面が熱くなります。すると、表面のでんぷん
は柔らかくなり粘りを出してきます。しかし、中心は温度が上がらないため、
でんぷんが十分に糊化できずふっくらとしません。そのため少ないご飯を炊
くと、美味しくなくなるわけです。お米を火にかけてから6、7分で沸騰させる
ようにすれば、1人分のご飯でもおいしく炊けます。