かよわき子羊 ゆびきゅ [2000/05/03 23:29:43] 回帰線をゆらゆらと越え、膨れ上がった朝日を拝む。 磨かれた鏡面のような水面に胸を浸し、今日のお使いに想いを馳せる。 この頃ははたと地球行きの回数が減ってしまったが、 こんな薄汚れた星に飛ばされる身になってみれば、神も天使想いなんだろうなと。 羽根の手入れにどれくらいかかるものやら。 最近の神はちょっと「憎悪」にハマってるようで、 今日の預言も、きっとそれ絡みなんだろうな。 この星の生命体には気の毒だけど、ぼくは一介の天使に過ぎない。 あのちっぽけで粗作りの理性に麻酔を打って−天使の初歩−、 神々しい板張りの玉座を準備すれば、あとは御言葉を吹き込むだけのこと。 あとは知ったこっちゃない。