感覚と境界 はなぶさ [2002/01/09 23:23:54] 実際にそこになくても、明らかに私たちは感じている存在とい うものがあります。海を空から見下ろすと、海の中よりも海の 表面に映る美しい光に目に入ってきます。海とは何なのかを考 えさせる光景です。海とは水ではないようです。逆に海の中に 潜って空を見上げると、水面が鏡のように輝いているのに気が つきます。海の中から空を感じるとは、空気を感じるのではな く、やはり水面を感じています。 私たちには感じられない質について感じます。人が感じられる のは質が違うものの境界線だけです。本質については何も感じ ることはできないのではないかという、ちょっと悔しい気持ち も感じます。 幻影のようなものが人にとっての実在であるとは、人の存在さ えも何か別の存在の影、あるいは境界線の表れなのかもしれな い。そう思ったりもしています。 戻る