第58回テーマ館「死」



モノローグ シュウキ [2005/08/27 13:09:21]

「ここか、・・・・」
僕は夕方言われた山へと着いていた。いわれてから僕は最初はなんかのトリックかと思ったんだ
ーけど・・・・
嫌な予感がして僕は大急ぎでここにきた。
曾根山、どこかで聞いた事のアル名前にも聞こえるが一応地元では有名なやまである。
「・・・・・・・・・・・・」
僕はそこで辺りを見まわして見たけど誰もいなかった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
しばらくまっていたのだが、誰もやってくる気配がない。
・・・・・・・・・・・・・
もしかしてーだまされたとかありそう、ああみえて結構冗談だったりして
そう思って僕は心を落ち着かせようとおもった。
実際はそうではないのにこう自分いいきかせようとおもった。
そうゆう心のやり取りをしていた時である。
不意に声をかけられた
本当にか細い声で、
「ねえ・・・・いるの。。。いるんだったら返事して・・・・」
「あ、ああイルよここに」
ちょっと不意をつかれたんだけど、一応声をだした。
「よかった・・・・きてくれたんだ・・・・・」
とても安心したように、不意に姿をあらわしー
そう、不意に。
彼女はその姿をあらわした。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
その彼女の姿にー
僕は言葉がでなかった。
彼女のその姿は・・・・・
着ている服は紺と黒、そして金色がー見事に一致して艶やかさをだしている。そしてその服を着
ている彼女もー普段は地味なのに、眩いばかりの月に照らされー単に美しいのではなく、とても
ー妖艶だった。
「ねえ・・・どうかしたの・・・」
「へっ・・・・・あ・・なに」
彼女のふとした何気ない言葉で僕は彼女の姿から眼を逸らした。
そのまま見入っていたらなにかー言葉に表し切れない何かに・・・
彼女から出る何かに吸い込まれてしまいそうだったから。
「あの・・・・本当になんかあったの。」
ちょっと気ずはかしげな感じでこっちによろうとしてきている彼女にー
「あ・・・・・大丈夫だからー」
とこっちにこさせないようにする
こっちにくればーあのすがたをまじかで見るはめになる
そうなると取り込まれるかもしれない・・・
そう本気で思うほどとても魅力的だった。
「そうならいいけど・・・」
この子どれだけ魅力的かわからないのだろう。
そうおもいつつ・・
おもむろに歩き始めた彼女についていく
しばらく歩いていくととても広い原っぱに出た。
「あれ・・・こんな場所あたっけ。」
何回かこの山にきたことはあるけれどこんな場所はしらなかった。彼女は、静かに
ここは、秘密の場所・・・だからー普段は眼を引かないようにー結界を張っているの
「ここはー儀式をするための場所なの」
「儀式・・・夕方言った、事。だよね・・・・」
僕は慎重にたずねた
すると「そう儀式を行うための場所、それがー私ができた理由ー儀式を行いこの地域一体を守る
ためわたしはーつくられたそしてーやっとその役目を果たせる・・・・」
彼女は淡々とーそういった。
「・・・・作られた・・・」
その言葉に僕は反応した
彼女は微笑みながら
「そうよ・・・」
とても悲しく切ない声でそういった。
「でも君が作られたなんてちょっと信じられない」
そういって反論しようとした僕を諌めるかのように、
不気味に微笑みながらー
「じゃぁきくけどー私の名前は知っている。私の家やーどこのクラスかー誕生日がいつなのか知
ってる・・・・」
もちろんーといおうとして、絶句した。
・・・・何も分からない
彼女の名前からー住所やー誕生日に至るまで、何もかもしらない
全くなにもーしらないのだー
そしてーいま・・・恐ろしいことに、きずいてしまった・・・・彼女は普段は地味だ。
そう地味なのである・・・
そう誰も目も引かないほどに不自然なほどだれも彼女を見ようとしない。
まるでそこには誰もいないほどにー
そこで僕は絶句した・・・
彼女はそんな僕をみながら・・・
「私はね・・・この地に昔作られた式神の類なの・・・・といっても幽霊に近いんだけどね。そ
れでこの地を昔から守ってきた。
でもー式神といえども・・・寿命がある・・・・・そしてその日が今日・・・
まわりはとてもしずかだった。二人以外何者もいない・・・
でもそんなわたしでもひとつだけ願いがあるの。」
「そ・・・それはー」
それ以上なにもいえなかった。
怖くてじゃない。
それ以上なにもいえなかった。
彼女のその美しい瞳をみたら、なにもいえなかった。
「私の願い、それはー私のの存在証明。」
「存在証明・・でもそれはー」
もうあるんじゃないか、そういおうとした僕を見透かしたかのように
「私の姿はー見せたいと思った相手にしかうつらないー
だから・・・私の存在証明はあなたにしかできない」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
何も聞こえない・・・・・・
彼女こえしかきこえないーーー
・・・・そしてー
みていてーわたしの・・・さいごのはれすがた・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そこから先はーもう・・・・

「そのひを境に、僕の心は死んだ・・・・
おそらくその日から僕の心は彼女と、共に死んだのだろう。
心の死んだ僕はあてどのないたびに出た・・・・」
だけど僕の心はよみがえることはない。
あの日のー
かのじょの・・・
あの妖艶な姿、あの姿がー僕の心をつかんで話さない



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