ガラス封入 はなぶさ [2006/08/17 00:20:23] 黄色いガラスの中に閉じ込められた、小さい魂は私が失った友人の この世の置き土産です。彼の心は小さいが故に美しく、儚く消えて しまいました。私が二十歳を越えるころの話になります。 強くて逞しい心が生き残るのは仕方ないのですが、彼のような美しい 心が蹴散らされてしまう世の中に幻滅したりもしました。しかし、 この黄色いガラスによって、彼の魂はこの世に残ることができて 少しだけ希望が持てるかと思ったりもしています。 こんな小さなガラスに魂を閉じ込めて、残しておける科学技術に 感謝をしたいと思っています。数多くの美しい魂を残しておける 未来に感謝をしたいと思います。これを人類の未来のために有効 活用してほしいと思っています。 黄色いガラスに揺れる涙を見逃して、どんどん数を増やします。 どんどん数が増えて行きます。 戻る