二十四のガラス玉 しのす [2006/09/15 22:03:44] 「…であるから、4ひく8はどうなるかな」 黒板から振り返ると、二十四のガラス玉が、俺を見ているだけだった。 まったく反応はない。 当たり前だが、俺はムカついた。 俺がこれだけ一生懸命にやってるのに。 やってられねぇよ。 プツンと何かが切れた。 「わかんねぇのかよ。だまってんじゃねぇよ」 俺は教科書を教壇に叩きつけた。 机を蹴り上げ、ガラス玉に向かって右ストレートを食らわせた。 頭が教室の後ろまで、吹っ飛んだ…。 「ダメですね」 「やはり不適格ですから。切れやすくて、ここに来てるんですからね」 「12体の人形の前での授業なんですがね、それさえ出来ませんか。人形というのが悪 いのでは」 「ふっ、人形の前で授業が出来ないのに、どうして生徒の前で授業が出来ますか…」 戻る