第49回テーマ館「無実」「おれは無実だ」



家族会議
 投稿日 2003年7月1日(火)00時32分 投稿者 み〜や


午後5時。

母が突然、子供達を食卓に呼び寄せた。
長男・一樹、長女・二葉、次男・三汰 は、
困惑しながら席についた。

母「……あなたたちに集まってもらったのは他でもない。」
一「いったいなにがあったんだ。」
母「これは史上最大の一大事よ。
  冷蔵庫にあった"ポップス"のケーキが
  何者かによって食されてしまった。」
二「それは一大事ね。」
三「あぁ、一大事だ。」
母「まさにその通り。
  本日の夕食のデザート、私も含め全員が楽しみにしていた
  あの高級洋菓子店"ポップス"のケーキが、何者かに…」
二「それで私達を疑ってるわけね。」
母「まさにその通り。」
一「しかし、親が子供を疑うのもどうかと。」
母「いえ、この事件を放置しておけば、
  教育上よくないわ。
  あなた達には、悪いことをすれば罰が当たることを
  きちんと戒めておく必要がある。」
三「しかし…俺達全員が犯人だとは限らない。」
母「まさしくその通り。
  現場の状況から察するに、
  これは単独犯と見てよい。」
一「なぜそのような結果に。」
二「それもそうね。なんで分かるの。」
母「冷蔵庫の中を見れば一目瞭然よ。」

 …………

一「あぁ…」
二「確かに…」
三「これはひどい…」
母「よって、私はこの中から
  真犯人を見つけ出さなくてはならない。」
一「いや、その必要はない。」
母「なぜ。」
一「今日は俺達はずっと三人で外で遊んでいた。
  よってこの犯行は俺達三人には不可能。
  俺達は無実だ。」
母「なら、犯人はいったい…」
三「簡単なことさ。」
二「犯人は、私達のすぐそばにいる。」




父「あぁ、みんな帰ってたのか。
  そうだ。母さん、
  冷蔵庫に残ってたケーキ、うまいな。
  また買ってきてくれよ。」

 ………

二「お母さん……
  悪いことをすれば罰が当たるのよね。」
母「まさしくその通り。」


父「………え?」

(END)



はじめまして。み〜やです。
チャット仲間のViva、飛月に教わって飛んできました。
金環食もチャット仲間です。
おもしろはんぶんで投稿してみました。ごめんなさい(^−^;)
最後のわずか30分で作ったネタ小説です(笑)
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