第35回テーマ館「結婚/出逢い」


私の結婚 yaya [2000/09/08 19:36:05]


会社に好きな男ができた・・・。
その男は私を自分の好きなときに甘えられる相手としてしか見てくれなかった。
社内の別な女の子と結婚した。
もっといい会社に転職した。
悔しかったから私はその男のいる会社と同じくらい業界で有名な会社に
履歴書を送った。
丁寧な断り状が来た・・・。

こうして私はすべてを忘れるためもっと小さな会社に転職した。
社内に恋人ができた。
彼は週末にはうちに遊びに来てくれる。
元々外に遊びに行くのは好きじゃない。
家にいるだけで彼が来てくれるなんてなんて楽なの〜。

ハッと気づけば私は30歳を過ぎていた。
彼は別な会社に転職した。
相変わらずつきあってはいるけれど、結婚の話しはでない。
私も結婚にあこがれないわけではないけど、どうせ適齢期も過ぎたし
今更あせる気もない。
だってこのままで楽なんだもの〜。

こんな私に思いがけない転機がおとずれた。
社内で配置換えがあり、私は新しい上司ととことん仲が悪かったのだ!
次第に私は転職することを考え始めた。
でも私の年齢は転職するには年をとりすぎているのよ〜!

私はある日絶望的な気持ちになって彼に電話した。
「ねえ。あなたこの先私とつきあってどうするつもり?」

私らしくない言葉だったと思う。
自分でもどうしてそんな言葉が出たのかわからない。
しかし、彼は敏感に私の気持ちを見抜いた。

「会社を辞めるつもりだね?!」

それからトントン拍子に話しは進んだ。
私は彼の家族に会いに行き、彼も私の家族に会いに来た。

しかし!
小さな問題があった。
私も彼も父親がいない。
日本の伝統では父がいない場合、披露宴では親戚の中からみつくろって父親の代理をた
てるのだ。
だが・・・。
片方の家ならともかく両方の家に父親がいないとなると・・・。
しかも晩婚のため、母親は自分の子供とはいえ気軽に披露宴に出席できない年齢。
それに自分の顔を立てるためにも披露宴をしてくれ〜、と言う父親はいない。
こうして両家の暗黙の了解の下、披露宴の話しはでなかった。
日本においては披露宴は結婚式に匹敵する大切な行事。
披露宴がない以上結婚式もない。

新居は私のアパートを解約しに行った不動産屋でみつけた。
前の家と15分の距離だ。

こうして私は結婚し、結婚後3年たった。
会社は無事に辞め、今は自宅で働いている。
のんびりした楽しい毎日。

それでもふと考える。

あ〜!転校・入院・プロポーズは1度経験してみたかった〜!!