『テーマ館』 第30回テーマ「無題」


無題に近い 投稿者:原千円札  投稿日:12月21日(火)18時58分35秒

      
      彼にとって・・・・・人間は人間だった。
      彼はその時代を見ていた。
      多くの人が殺され、多くの人が犯され、少しの人が生き残った。
      その全ての原因は神だった。
      神を信じる人々は、皆自分の命を無駄にした。
      「私は・・・そんなものを望んだ覚えは無い!!!!!」
      彼・・・・もとい神は激怒した。
      多くの雨を降らし、雷を走らせた。
      だが、それも無駄だった。
      人柱やいけにえを多く立てられ、また人が死んだからだ。
      「・・・・・・なぜ分からんのだ・・・・」
      神は・・・・・・・・人々をよく見すぎたのだ。
      「こんなことなら・・・・・こんなことなら・・・・」
      神は後悔した。大いに後悔した。
      「は!!!!!」
      全ては夢だった。
      「・・・・・・・・・・」
      神は、作りかけの地球を見た。
      そして、生き物を作るための杖を火星に投げた。
      人類どころか生物は・・・・・生まれる前に消えた。
      そして神は再び眠りについた。