『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』

今井むつみ・秋田 喜美 著 『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』 中公新書 2023/5/24

2023/10/01〜  

 「今、話題になってる本です」と後輩に勧められて近所の本屋に行ったら、言語学の本なのに平積みになっている。あまり大きな本屋ではないのに。楽天のポイントでゲット! それにしても「言語の本質」はずいぶん直截な書名ですね。

 しかし、「言語の本質」という書名を裏切らない内容だった。あまりに面白かったので、今井むつみの新書版の本をBOOKOffオンラインで買い求めました。「買い求める」なんて古めかしい言い方ですが、岩波新書『ことばと思考』『学びとは何か―〈探究人〉になるために』『英語独習法』、ちくまプリマー新書『ことばの発達の謎を解く』を買って読みました。今井むつみの新書版の本はこれでおわり。後は専門書だ(-_-;)

 言語発達の起点を「オノマトペ」に求めた点、アイコン性(形式と意味の類似性)、子どもの言語習得におけるオノマトペの役割、子どもの言語習得におけるアブダクション推論の役割、ヒトと動物を分かつものは、推論と思考バイアスなど、なるほどの連続でした。

 人間の知能とAIの違いを「記号設置問題」で説いているのも、まったく知らなかった視点なので、新鮮だった。

 『英語独習法』には、英語のコーパスの利用法が詳しく出ていました。英語は苦手なので日本語コーパス「中納言」を会員登録しました。


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