神戸市内の温泉銭湯

六甲道 灘温泉

あくる朝は雨だった。天気が良ければ神戸市内を散歩、或いは淡路島まで遠征を‥‥、という考えはいっぺんで萎んだ。さーてどうするかな? こんな日は神戸市内の温泉銭湯を地道に廻ってみるか‥‥。神戸市内にも源泉をかけ流しにする銭湯があるらしい。

まず向かったのはJR六甲道駅。ここから歩いて六甲おとめ塚温泉を目指した。コンビニで地図を立ち読みし、あらかた方向の見当をつけた。ちょっと近道にと脇へそれた時、温泉マークが目についた。何だ? よく見るとそこに銭湯があるではないか。灘温泉と書いてある。ちょっとゴシックっぽい概観に何故か惹かれた。よしここつかって行こっ!

意外にしっかり温泉している。浴室中央の丸い湯舟には黄濁した湯。この湯は加熱循環だ。露天風呂もあるが湯質は‥‥。ここで一番の湯は浴室奥のちっぽけな湯舟。31.9℃の源泉がそのまま注がれている。つかってみるとそれほど冷たくは感じられない。そして何より体中にびっしりつく泡は、新鮮な湯の証し。肌触りもよく気持ちがいい。濁りはほんのわずかで、かすかな金気臭に金気味。ここにつからなければ意味がない!

風呂上がり、受付のおばさんに声をかけた。「いい湯ですねぇ。でも源泉の湯舟は小さい上に人気があってなかなか空きませんよ。」 すると「足、つっこんじゃえばいいのよ。そしたら勝ちよ!」 さすが関西人、参りました。湯量がないわけではないのだから、源泉浴槽をもっと大きくすればいいのに‥‥、と思うのだが。

どこか惹かれる佇まい

露天はいまいちだが‥‥


六甲おとめ塚温泉

ちょいと寄り道をしたが、六甲おとめ塚温泉に向かいます。裏通りにあってなかなか見つからなかったが、道を訊ねながら到着。風情はないのだが、入口横にある分析表が温泉を主張する。期待できるかな?

浴室入ってすぐにあるジャグジーなどはパスして、階上の風呂へ向かう。内風呂の湯もまあまあなのだが、何といってもピカイチは露天風呂! ゆったりした湯舟に、41℃の源泉をそのまま贅沢にかけ流している。かすかな黄緑濁りの湯、柔らかな鉱物臭のいい香りだ。そして体中びっしりつく泡、たちまち泡だらけ。じっと眼を閉じて湯に身をあずけると、体が洗われているような流れる感じがある。絶妙な温度で湧く納得の湯だ。長くつかっていたい。しかし長湯すると消耗する湯でもある。

概観は風情がないが‥‥

ピカイチの湯


戎(えびす)の湯

立て続けに湯につかり疲れた。思いつきで有馬そして神戸まで来たにしては、いろいろな湯につかった。でも最後にもう一ケ所だけ寄っていくかな。再びJRで尼崎へ移動。そこからタクシーで戎(えびす)の湯へ。駅からはずいぶんと離れていて歩くには不便なところだ。10分程で到着。概観はまだ新しい印象だ。さてどんな湯か‥‥。

黄褐色濁りの湯が注がれるやや深い内風呂。アルカリの軽いぬめりを感じるが、それ以上の浴感はあまり感じられない。露天風呂はどうか? 四方を囲われていて開放感は乏しいが、程々の広さの石組みの湯舟がある。湯は‥‥どうしたというんだ! ちっともよくない。42.6℃の源泉、そのままかけ流すのにちょうどいい温度じゃないか! 湯舟の造りがイマイチなのか、うまく湯が流れていかない。これじゃ湯がかわいそうだ。六甲めおと塚温泉の露天風呂を見習って欲しい。

戎の湯


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