ゆざ温泉

腹ごなしには風呂。というわけで道路地図の温泉マークを探した。ゆざ温泉? 聞いたことないなぁ。よし、ここにしよう! ゆざ温泉、江戸時代には大いに栄えた温泉だそうだが次第にさびれ、近年まで地図から消えた温泉であった。あいかも会館はボーリングの末、200年ぶりにゆざ温泉を再興したのだという。

入口の引き戸には温泉マークが描かれているのだが、どうも温泉処という雰囲気がない。全くの料理屋なのである。メインはその名のとおりあいかも料理、温泉はオマケに近い存在のようだ。風呂にはひと気がない。それはそれでいいことなのだが‥‥。とにかく風呂を独り占めできたことに違いはない。

あいかも会館

ゆざ温泉

あいかも会館はその名のとおり、あいかも料理が堪能できる。山形の蕎麦を堪能する旅、かもなんそばなぞ‥‥。しかし七兵衛そばのそば食べ放題が、まだ胃袋に居座っている。とにかく先に進もう。


あらきそば

ちょっとひと休みしたら、少し胃も落ち着いてきた。まだ帰りの新幹線の時間まで少しだけ間がある。もう一軒だけ蕎麦食べよ! 村山駅の西方、347号からちょっと入ったところにあるあらきそば。はっきりした目印がないので、見つけるのにちょっと手間どった。見つけてみれば、苔むした茅葺きの風情ある佇まい。さあ、心して食べましょか!

苔むした茅葺きの佇まい

田舎家風の座敷

長〜い板に盛られた蕎麦は、コシの強〜い太打ちの蕎麦。何と太さは割り箸といい勝負! そして外見どおりの野太いコシ! 喉越しを楽しむ蕎麦とは対極に位置する、重量感のある田舎蕎麦。地粉を使った黒っぽい蕎麦は香りがよい。しかしアゴが疲れるぅ。疲れるうえになかなか減らない。この板、長さ60cmぐらいあるかなぁ。いやぁ〜、参りました! 初めて食べに行く人、大盛りはやめといた方がいいですよ!

長〜い、板そば

太さは割り箸といい勝負

超ヘビー級の蕎麦に、完全にカウンターパンチをくらってしまった。打ちのめされて店を出ようとすると、店の方らしきおばあちゃんが「柿でも食べんかね?」 囲炉裏端で柿の皮を剥いて振舞っている。まるでいなかのおばあちゃんの家みたい。

完食!

柿でも食べんかね?

今回の旅で訪れた4軒の蕎麦屋はどこも個性的。強いコシ、鼻に抜ける香り。総じて力強い山形の蕎麦にはただただ脱帽! また意外に発見だったのは、食後の器の美しさはかなさ。よーし帰ったら蕎麦打つぞー! でもしばらくは食べたくないけどネ。 あれっ、これ温泉旅行記だっけ! いつの間にかグルメ旅行記になっとるぞ?


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