ぐるり一周岩手の温泉


国見温泉

新安比温泉、フロンティアの湯、網張温泉仙女の湯、滝ノ上温泉、今日は一日個性的な温泉につかってきた。もうそろそろ日が暮れる。今日の宿に急ぎましょ! 目指すは国見温泉。国道46号で秋田へ抜けるトンネルの手前から急な山道に入る。坂をほぼ登り切ったところに国見温泉石塚旅館はあった。到着がやや遅れてしまったがまずは風呂!

国見温泉石塚旅館

宿に着くなり、露天風呂へ飛び込んだ。おおっ、なんだこの色は! 鮮やかな緑色の湯。 以前、福島県の不動湯温泉の女将が「最近の若い娘は湯の華をみて、誰かが湯舟にちり紙を入れてしまったと騒ぐんです」と嘆いていた。 繊維状に伸びた湯の華は、半分溶けたちり紙に見えなくはないのだが‥‥。 そんな娘らがこの湯を見たら何というだろう?「この温泉バスクリンが入ってる!」とでも言うだろうか。バスクリンか濃いせん茶かわからないが、とにかくそんな色なのである。 またゴムのような匂いにも特徴がある。この珍しい湯に体を沈める。おっ、ふわっとした足元の感覚。湯底に白い湯の華が層になってたまっているのだ。この湯の華の感触は秋田県男鹿温泉雄山閣の湯に似ているなぁ。 すぐ後から地元のおじさんが入ってきた。「ここの湯は傷に効くんだよ」と。何でも週に一度くらいはここに来るのだとか。といっても昨日は網張温泉に行ったというから、温泉には週何度も行くのだろう。何と羨ましいことか。

露天風呂概観

露天風呂

緑色の湯と白い湯の華

ほどほど湯を堪能したところで、夕食。箸が割り箸でなく塗り箸なのはゴミを出さないためか。ぜんまいや筑前煮、こういう素朴なのがいいねぇ。グビッ(ビール飲んでます)。味噌汁にはネマガリタケがいっぱいで旨かった。

夕食

大浴場にも行ってみましょ! 湯はやっぱり緑色。湯舟の縁から勝手ににオーバーフローして浴舎の外へ。当たり前だが循環なんかしていない。湯舟や浴室の床につく固着物、これも本物の温泉の味わいか。この湯にはその色以外にも特徴がある。湯につかってから、爪の端やかさぶたが黒っぽくなってしまい気になっていたが、それは湯の成分が鉄分と反応してなるらしい。また湯に誰も入らずそーっとしておくと、湯の表面にまるで温めた牛乳のように膜が浮いてくる。温泉って面白い!

大浴場

温泉の成分が造る模様

湯の表面に‥‥


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