外湯めぐり

さて温泉につかりますか。表を歩いていて体も冷えたので早くつかりたい。麻釜(あさがま)の湯に飛び込んだ。パパッと服を脱ぎ、あー寒っ。おお〜っ、床も冷たい。湯は‥‥あちっ! あちあちっ! おーいなんだこの熱さ! おっそろしく熱い。でも入らないと足が冷たい。湯はあちっ! 冷たい! 熱い! 寒い! 熱い! もうパニック状態である。ウウー、痺れるような熱さに耐えながらゆっくり湯に身を沈める。じんじんする感覚。ちょっとでも動くとたまらなく熱い。とても長くはつかれない。湯からあがると肌が赤くなっている。おまけに芯まで暖まったわけではないので寒い。もう少し湯加減のいいとこで暖まりなおすか。

麻釜(あさがま)の湯

あっつい湯

麻釜(あさがま)の湯からゆるい坂道を下っていくと共同浴場のような建物が。中には湯舟まである。なんとこれは温泉の洗濯場。洗濯場に温泉引くなんてぜーたく。ここで湯につかってもなーんの違和感もない。

洗濯場

ここにも温泉が

やってきたのは熊の手洗湯(くまのてあらゆ)。ここは以前訪れた時、湯加減がよかったのを記憶している。ここには43.3℃の熊の手洗源泉を引いた湯舟と、86.2℃の麻釜の湯を引いた湯舟のふたつがある。熊の手洗源泉の湯舟はちょうどいい湯加減でほっとする。硫黄が香る気持ちのいい湯だ。熱めの麻釜の湯と熊の手洗湯とを交互につかる。しっかり芯まで暖まった。

熊の手洗湯

野沢の温泉は面白い。浴場ごとに泉質が異なるのは楽しみである。各源泉を一旦集めて混合し、それぞれの浴場に送る城崎温泉などでは、この楽しみは味わえない。地元の人に「この野沢で一番いい湯はどこか?」と聞くとまず真湯と答えるらしい。それじゃその真湯につかろうじゃないですか! 

湯はやはり熱め。でも熱い湯にもだんだん慣れてきた。とにかくつかってしまって、あとはじっと動かない。コツが分かってきた。真湯は野沢では珍しい黒い湯の華が舞う。焼き海苔をよく揉んで湯に散らしたらこんな風になるだろうか。硫黄の香りが少しする。満足度の高い湯だ。

真湯

黒い湯の華

野沢に13ある共同浴場のうち今回つかったのは6箇所。また来よ!


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