妙の湯(たえのゆ)

孫六温泉からもと来た道を引き返し、バス通りをちょっと下ったところに妙の湯(たえのゆ)はある。孫六温泉とはうってかわって、都会的な温泉宿だ。受付を済まし廊下を進むと、クラシック音楽が聞こえてくる。館内に小綺麗に飾られた小物や生け花に、ここが秋田の山中であることを忘れてしまいそうになる。

妙の湯

乳頭温泉郷の宿はそれぞれ泉質が異なるが、妙の湯ではさらに金の湯(弱酸性鉄泉)、銀の湯(単純泉)、ふたつの源泉を持つ。女性専用の露天風呂や混浴露天風呂には、金の湯が引かれている。茶色の湯が満たされた川沿いの混浴露天風呂、雪景色と沢音が味を添えてなかなかよい。湯がやや熱いことを除けば申し分ない。内湯の銀の湯もいい肌触りである。

金の湯

銀の湯


乳頭温泉は7つの一軒宿が山中に点在する温泉郷である。宿は山小屋風の宿、湯治場風のひなびた宿、都会的なセンスの宿などから、好みで選べる。泉質も白濁湯あり、褐色湯あり、透明な湯ありとバラエティー豊かだ。それぞれの宿は、歩いてまわれる程度に点在しており、二つ三つは散歩がてらにめぐり湯できる。乳頭温泉郷が人気あるのも頷けるなぁー。

今回は7つの湯のうち、蟹場温泉、孫六温泉、妙の湯の3つをめぐった。残りの4つ(鶴の湯、大釜温泉、黒湯、休暇村田沢湖高原)は次回にとっておこう。そのときはまた使いかけの「乳頭温泉郷湯めぐり帖」を携えて‥‥。

帰りもまた町営のバスに乗る。バス停は雪の壁と一体化していた。

雪と一体化したバス停

町営バス

田沢湖駅から「こまち」に乗る。車内でつまもうと駅で買ったしょうゆ餅。見た目はせんべいに見えるのだが、食べてみるとやはり餅に近い。いわゆるぬれせんの類いだが、これがなかなかいける。袋をやぶるとすぐに匂いたつ、しょうゆの香ばしいかおり。ふにゃっという歯触りは、好き嫌い別れるだろうが、このかおりはそそられる。 電子レンジで暖めるとなお美味しくなると、袋には書いてあったが、暖める間もなく袋はカラ。もっと買ってくれば良かったと思わせる一品だ。


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