阿南

落石で道を塞がれ‥‥、その後のことは思い出したくない。何十キロも険しい山道と戦い、やっと海沿いの街阿南にたどり着いた時、日はすっかり暮れていた。心身ともに疲弊しきっていたが、このままでは明日に引きずってしまう。ここはうまいものでも食べて気分転換! うまい魚でクイッとやりましょ! 紀伊水道の魚はいけますねぇ。スダチが添えてあるあたりがやっぱり徳島。ついつい酒がすすむ!

刺身盛り

いわし天

はりまや鮮魚店の皮ちくわ。ハモの皮を竹に巻き付けて焼いたものだ。私はスライスしてポン酢で食べた。噛んでも噛んでも無くならない歯ごたえ、珍味である。

皮ちくわ


お遍路さん

阿南で十分に英気を養った翌日、私は室戸岬を目指して海岸沿いを走っていた。途中、黙々と歩くお遍路さんを何人も見かけた。何キロ何十キロも集落さえない海岸通りをである。次の札所までは何時間かかるのか? 観光バスでまわる巡礼ツアーも多いが、一歩一歩自分の足で歩いてまわる巡礼者には頭が下がる。‥‥と、前方から何かをはためかせながら、一台の自転車が近づいてくる。オーッ! 巡礼自転車だ! ヘルメットにゴーグル、そしてピチピチのパンツとコスチュームはまさにロードレーススタイル。そこにあの白装束を羽織っているのである。巡礼自転車は白装束をはためかせながら、かなりのスピードで走り去っていった。ちなみに巡礼バイクもたびたび目撃されるらしい。

何十キロも続く海岸通り


二十三士(にじゅうさんし)温泉

室戸岬を回って高知方面へ車を走らせていた。帰りの飛行機の時間は迫っていたが、最後にもうひとっ風呂浴びよう! 二十三士(にじゅうさんし)温泉は、高知と室戸岬の真ん中辺りにある日帰りの入浴施設だ。

無色無臭だが、かけ湯しただけではっきりわかる強いぬめり。湯にひたるとすぐ体中ヌルヌルしてくる。いかにも温泉という硫黄臭や、うっとりする白濁もいいが、肌触りも温泉の重要な要素だ。内風呂でひとしきりぬめりを楽しんだところで露天へ‥‥。おっと、ヌルヌルするので転ばないようにと‥‥。表には露天風呂と寝湯がある。景色は‥‥だが、どちらもややぬるめの湯で、ぬるめ好きの私にはありがたかった。

室戸岬

二十三士温泉の露天風呂

風呂上がりに御当地ドリンクをいただいた。その名も「ごっくん馬路村」。栓を開けるとすぐに香るゆずの香り。思ったよりは甘くないが、ゆずが目一杯主張している。ゆず好きにはたまらない?

ごっくん馬路村

今回の旅は何といっても讃岐のうどんに感動! 今まで食べていたのはいったい何だったのだろうというくらいの衝撃だった。今度は愛媛? それとも高知? 何に出会えるか楽しみですねぇ。


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