なぜ「ご飯食べた?」と聞くのか?

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 言葉は、その文化を色濃く反映している。これあたりまえ。中国人と親しくなると、「ニイハオ」なんていう他人行儀な挨拶ではなく、「ご飯食べた?」って聞かれるようになる。

 これはなぜか?もちろん、こちらを気遣ってくれる気持ちがベースにあるのだが、「ご飯食べた?」が挨拶になった背景を知っておくのも大切なことだろう。

 「ご飯食べた?」と聞くのは、ずばり、「ろくにご飯食べていない」状態の人が多かったから。ダイエットする人が多かったから?とんでもない、当時の食糧事情のせいだ。

 いまでこそ、食べ物はあふれ返り、中国の食材が日本に際限なくやってくるほどだが、昔は中国国内での食糧確保ですら容易ではなかった。北京をはじめ、中国東北部の冬は厳しい。非効率的な農業、物流の未発達に加え、食料の配給制度が一般家庭での食料を制限していた。

 中国南部では様子が違っていた。中国の東北地方出身者が、初めて中国南部を訪れたとき、「みんなお金はないのに、どうしてこんなに食料があふれているのだろう」と驚いたという。まだその当時は、東北部では、お金がいくらあっても食料が買えない時代だった。

 食糧難の時代ではあったが、お客にはたらふく食べさせるという習慣があった。食事が最高のもてなしになったのは、食料事情の厳しさの裏返しだ。お客があると、自分達が食べるはずだった米さえもお客に出した。食用油も貴重だった。「お客様にはたっぷりと油を使った料理を食べさせる」という習慣は、全く同じ背景から生まれた。中国料理が油っこいのには、実はそういう背景があるのだ。

 時代は変わり、都市部ではなんとか食料の心配はしなくても良いようになった。中国人に肥満気味の人が増えたのは、つい最近のこと。料理に使う油も、少しずつ減ってきた。それでも中国の人は、「ご飯食べたか?」と聞くのである。

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