中国に死す_5残された家族のために最善を尽くす

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 助かる見こみがないと分かったら、あとは家族に対して最善を尽くすしかない。

 病状に関する主治医の説明は、残念ながら最悪の状況を覚悟しなければならないものだった。もはや、あとどれだけ延命できるかが話しの焦点になっていた。どうしても主治医に聞いておかなければならないことが三つあった。

 一つは早期発見していたら助かったのか、二つ目にはもっと設備の整った病院に移すことはできないのか、そして家族ならどうしても考えざるを得ない最後の質問、発症したのが中国でなくて日本だったら助かっていたのか。

 主治医の回答は、いずれの可能性も否定する内容だった。このあと、日本に電話して、日本の医者もほぼ同じ見解であることを確かめた。

 日本の職場、大使館、中国本部にそれぞれ連絡した。日本の職場とは、家族の訪中スケジュールの打ち合わせと、保険の話し(結局日本で入っていた保険ではカバーできないことが分かった)、大使館とは、遺体を日本へ運ぶことに関する相談、中国本部とは、費用の件(保険は効かないようだから会社で全部実費負担する)、それと、訪問先の中国企業に対し、報告書を書いてもらうよう依頼しなけらばならないということを話しあった。

 とっくに昼は過ぎていたので、中国側企業が用意してくれた弁当を食べた。後で聞くと中国側企業のメンバーは、社長以下、ずっと食べずにいたらしい。しかし、これからの数時間は、今まで以上の判断力、体力が必要なことが分かっていたので、私は食べなければならなかった。

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