中国人は千人千色

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 日本語にも十人十色という言葉があるように、中国には「千人いると、千の考えがある」という意味の言葉があるらしい。

 中国人と日本人の大きな違いのひとつに、日本人の画一性がある。金太郎飴だ。なんとなく卑下したような響きがあるのだが、必ずしもネガティブな面だけではないような気がしてきた。日本が単一民族であるのに比べて、中国には少数民族をいれて56の民族があるといわれている。大多数は漢族だ。

 上海人を見ていると、「彼はどこどこ出身の、なに人だ」とよくいう。日本でも関東人、関西人などといういい方をすることもあるが、中国では、地域別をより一層意識しているようだ。同じ漢族といっても、地域により、言葉も食べ物も違う。上海では上海語と上海料理がある。

 要するに一口に中国人といっても、生活習慣や食べ物が違うわけだ。今回のSARSに対しても、中国人の反応は、地域によりずいぶん違った。同じだったのは、「政府の正式発表」を疑うことぐらいだ。情報は操作されているというのが常識。

 これが日本だったらどうだろう。日本人は何かが起こると、一斉に同じような行動をとる。これは、もともと日本人が、他人と同じように画一行動をすることが好きだということに加え、報道が画一的であることが原因ではないか。

 日本はどのメディアも同じような報道をする、資本主義の国の中では珍しい国だ。同じ報道を見ることによって安心する。Aという新聞が、「危険だ」と書けば、Bというテレビニュースでも「危険だ」と報道されることを期待している。Aが「SARSが危険なので、中国人はマスクをしている」、と報道すると、Bのメディアでも、マスクをしている人を探し出してでも、その映像だけを伝えようとする。

 中国に住んでいる人から聞いた話では、現地のSARSに対する反応は、毎日変化しているのだそうだが、日本のメディアは「資料映像」として、毎回同じ映像を流すので、現実とのギャップを感じるらしい。

 日本人の単一性の結果として、たとえば病気などが蔓延しやすかったり、他の多様性のある民族に比べて危険性が高いのかもしれない。同一行動をとることによって、無意識のうちに種の保存をしようとしているのだろうか。

 反面、報道を疑ってかかるという発想に乏しく、扇動されやすい民族であることも自覚しなければならない。

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