野球とクリケット

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 ボールを投げる人とそれを打つ人がいる。野球に似ている。クリケットのルールは、何度聞いても分からない。パブで何杯か飲んだ後、「ところでクリケットってどういうルールだっけ?」なんて切り出すもんだから、説明を聞いているうちに、もう一杯、二杯となってしまって、結局、翌朝にはすっかりわからなくなっている。

 「要するに、イギリスのベースボールっていうわけだね」というと、イギリス人は大まじめに怒り出す。「なあ、ケリー。イギリスのクリケットがオリジナルなんだよ。一緒にされちゃ困る。まあ、野球のことをアメリカン・クリケットと呼ぶのは君の自由だがね。」

 ボウラー(投手)が投げる球(かなり固い物らしい)を、バッツマン(打者)が打つ。「バットマン?」「バッツマンだよ。」攻撃しているのは実はボウラーの方で、バッツマンの後(ちょうどホームベースの位置)の三本の棒めがけて投げる。この棒が倒れると、アウトになるらしい。バッツマンはこの棒めがけて投げられた球を、バットで叩く。これが、棒を守るのと同時に、打球を遠くに飛ばすことになる。

 ここからがよくわからないのだが、ボウラーの後にも、もう一人バッツマンがいて、打球が飛ぶと、二人のバッツマンが同時に走り出してそれぞれ反対側に行く。野球で言うと、ちょうどホームベースと二塁に立っている打者が、その間を往復するような感じだ。打球が遠くに飛べば、何度でも往復ができるようだ(が、よくわからない)。

 ルールを勉強しようと、一度テレビゲームソフトを買ったことがある。得られた結論は、遊びかたが分からないゲームソフトは買うべきでないということだけだった。

 野球を見慣れた目からすると、投手は、なんともぎくしゃくとしたフォームで、意味不明な助走を付けつつ腕をぐるぐる回して投げる。三本の棒には、ワンバウンドで当てなければならないルールらしい。

 イギリスでクリケットはとても人気がある。テレビでもやっている。イングランド対インドというように、英連邦(またはかつての連邦)のチームが多い。植民地支配されていた国では、"元本国"を打ち負かす絶好のチャンス、といわんばかりの力の入れ様だ(それであんなにぎくしゃくした投げかたになるのだろうか?)

 ところで、イギリス人にとって、野球は全く興味が湧かないらしい。

 日本なら空き地や公園でキャッチボールしている人を見掛けるが、イギリスでキャッチボールをしている人を見たことがない。もちろん野球の試合もない。

 試しに、イギリス人に野球のルールを説明してあげた。2分と経たないうちに彼は言った。「ケリー、もういいよ。そんなややこしいルールじゃ、たいして面白くも無いだろうよ。」


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