車のブーツはどこにある?

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 荷物を運んでもらうように頼んでいたイギリス人が戻ってきた。"頼んでいた荷物は?"と聞くと、"運んできたよ。車のブーツにある。""えっ?ブーツ?"

 なぜブーツなんかに入っているんだ?と思ったが、取りあえず鍵を受け取り、駐車場に行くことにした。頼んでいたものはどう考えてもブーツに入るような大きさではない。まあ、サンタクロースでも、プレゼントは靴下に入れるのだから、欧米ではなにかと履き物の中に物を入れる習慣があるのだろうか?

 車を開けてみてもブーツなんか入っていない。もちろん荷物も見つからない。少々気分を害して、先のイギリス人に文句を言いに戻った。

 "車にブーツなんてなかったよ。"と言うと、"何言ってんだ?ブーツは見えてるだろう?あそこに"。指差した先はトランク。"なあんだ。トランクならトランクって言ってくれよ"と文句を言うと、"トランク?アメリカンだなあ。それ"と言う。

 車のトランクのことをイギリスではブーツという。(イギリス人に言わせれば、車のブーツのことを、日米ではトランクと言う、となる。)

 ガレージセールは、カー・ブーツ・セールとなる。車のブーツの"こやし"になっている様ながらくたを、お互いに売り買いする、という感じだ。イギリス人はがらくた集めが殊のほかお好きなようで、このカー・ブーツ・セールは頻繁に行われている。

 車に限らず、交通機関、映画などに関する言葉はイギリスとアメリカでずいぶんと違う。聞いてみると、アメリカが独立した時点ですでに存在していた文化や文明については、英米で同じ単語が使われ、それ以降に発生したものについては、異なった単語が使われることが多いのだそうだ。

 もちろん、世界が狭くなり、情報社会と呼ばれる様になった昨今、新しい事柄、たとえばコンピュータ関連などについては同じ単語が使われている。

 イギリスの辞書をひくと、ブーツ(boot):足首から先、および脚部の下の方を覆う靴。;車の荷物用スペース。

 日本の辞書では、トランク(trunk):[木の]幹、樹幹・・(中略)・・[象の]鼻、(米)[自動車後部の]荷物入れ。

 自動車の歴史が始まったとき、この荷物スペースをどう呼ぶべきか、英米どちらも悩んだのでしょうね。


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