イギリスの階層社会

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 なんていうと、いかにも大げさな気がするが、私が接した範囲で書いてみる。まず貴族階級。一般人が普通に生活している限り、めったにお眼にかかることは無い。一度、会社の「創業○十周年記念パーティ」というのに、来てもらった事がある。スーツの上にメダル(?)みたいな首飾り。一目で他の人とは違ういでたち。

 上流階級との接触は皆無だったので、次、労働者階級。ホワイトカラーとブルーカラーははっきり分かれる。パブでは間仕切りをして、二つの階層を別々の部屋に分けている所もある。会社の食堂も、それぞれに分かれていたりする。これは区別であって、差別ではない。それぞれの階級は自分の属する階層のなかで、気分良く過ごす。がんばって上の階級に行きたい、と考える人は少数派。生まれた家庭環境に相応の教育を受け、相応の生活をする。自分の属さない階層の人と一緒にいることは、むしろ不愉快なことであり、まっぴらご免だ。

 さらに、イングランド人、スコットランド人、ウェールズ人、アイルランド人の区別に加え、旧宗主国のイギリスに移り住んできた、インド系、アジア系移民の多さも、問題を複雑にしている。職場では、表向きは国籍で差別することは無い。それでも、「円滑にするためには、スコットランドではスコットランド人、ウェールズではウェールズ人を職場の長にすることが秘訣だよ」と人事部長からこっそり教えられたことがある。

 とはいえ、そんなことをあからさまにやってしまっては大変だ。良く仕事のできるインド系の女性が、職場の長に昇進したことがある。昇進が決まって、親類縁者からはヒロイン扱いだった。もっとも、職場では、そんなそぶりは一切見せないのだが。

 では、イギリス人、イギリスの白人が日本人をどのような階層として扱っているかだが、これは、ほとんど、彼らの意識の中にないカテゴリーに入って、定位置というものが無い。彼らの意識の範囲は、イギリス白人、旧植民地からの移民、それに過去からの歴史を引きずる欧州各国の民族ぐらいのものだ。


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