硬貨

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 旅行、滞在を問わずイギリスに来て最初になんとかしなければならないものにお金がある。紙幣の話はまた別にするとしてここでは硬貨について紹介したい。

 硬貨、紙幣とも新旧世代交代が結構頻繁にあるので、とりあえず私が住んでいた1996年までの話として了解していただきたい。

 資料として手元にあるのは、私の帰国時にイギリス人の同僚らがくれたカードに張りつけてある硬貨達だ。忘れっぽい私のためにと言って、わざわざ一通りの硬貨が張りつけてある。もちろん、懐かしいサイン入りのメッセージが所狭しと並んでいて、・・・(時間経過)・・・つい読みふけってしまった。

 1ポンド硬貨を筆頭に、50ペンス、20ペンス、10ペンス、5ペンス、2ペンス、1ペニーとなっている。1ポンドは金色と言うか黄色っぽい色をしていて(昔は金貨だったのだろうか?)、50ペンスから5ペンスまでは日本の100円硬貨に近い色をしていて(こうやって改めて見てみるとそれぞれ微妙に光沢が違うので、材質は同じではないようだ)、2ペンスと1ペニーは日本の10円玉のような色をしている。"ペンス"は"ペニー"の複数形だ。50ペンスと、20ペンスだけ7角形をしていてほかは円形だ。すべて表面には女王の肖像が描かれている。

1 女王陛下の肖像

 横顔が彫られているわけだが、比較的若いときの顔と、最近の年齢に近いと思われる顔の少なくとも2種類がある。ひょっとしたらその中間もあるのかも知れない。

2 1ポンド硬貨

 裏面にはイングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドのそれぞれの国を象徴する花等が彫られている。こういう所にもイギリスは4つの国々からなっていることを認識させられる。ウェールズはリークと呼ばれるネギの親玉のような植物が書かれている。スコットランドはアザミだったか、とげのある花の絵だ。スコットランド人の友人によると、イングランド人がスコットランドに攻め入ったとき、足音を忍ばせるため靴を脱いで近づこうとしたときにこの花を踏んで悲鳴を上げたという話が残っているそうだ。これらの国々のほかに、変わった所では特別な経済圏であるジャージー島の物もある。コインの周りにはラテン語が刻まれているがウェールズだけウェールズ語が刻まれている。正直な所どちらも読めないのだが、ウェールズ人の友だちによれば"私は祖国に忠実です"といった内容らしい。

3 50ペンス、20ペンス

 昨日だったか教育番組で、マンホールのふたとイギリスの50ペンス硬貨の共通点について紹介している番組があった。その番組で紹介していたのは、円形でもないのに、自動販売機の中でどうしてつまらずに硬貨を転がすことができるのかというものだった。イギリスにいたころは考えたこともなかったが、定幅図形と呼ばれるものらしい。よく見ると7角形の各辺は丸みを帯びていて、どこの幅を計っても常に一定の寸法である。これがその種明かしらしい。

 円形でない硬貨を、自動販売機で詰まらせることなく使うことができるって、ちょっとすごいんじゃない?それにしてもその素晴らしい英知は自動販売機のそのほかの所には及ばなかったらしく、自動販売機自体はよく故障している。


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