「教育、教育、そして教育」以前の教育

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 教育の良し悪しが、民族や国家の将来を変えるといっていいだろう。いかに良い教育ができるか、常に試行錯誤が繰り返される。ブレア首相が就任の挨拶で「イギリスの3つの課題は教育、教育、そして教育だ」といったのは有名な話し。

 勤勉で通っている日本の教育は、そういう意味で諸外国から興味を持たれている。子供がイギリスの小学校に通っていたころ、先生との面談で教育方針などを話しあった。先生は、なぜ日本人の子供は算数が得意なのかを知りたがった。「日本では、どうやって教えているのですか?授業の進み方はもっと早いのですか?」と聞いてきた。日本の学校ではもっと難しいことを教えていて、イギリスの算数は簡単過ぎるのだろうかと思ったようだ。私が「いいえ。日本ではクラスの大半が体で覚えるまで、根気強く簡単な問題を繰り返して教えます」と答えると、興味深げな様子であった。

 イギリスの学校に通う日本人の子供が算数好きなのには、実は理由があって、「英語読まなくてもわかるから」。あの推理小説的"文章問題"もない。

 子供が通っていた小学校で面白いのは、同じクラスの中でも、生徒の理解度によって、授業そのものを変えている点だ。ひとつの教室、一人の先生。生徒は3グループぐらいにわかれていて、難しい教科書を渡されているグループ、中ぐらいのグループ、簡単な教科書のグループ、と教材が違う。先生は子供の中を歩き回って、それぞれに応じたレベルで教えている。一人一人の能力に応じた、それはそれでうまいやり方だと思う。

 学校での生徒の評価も、その子の実力に応じてがんばったかどうかが決め手になる。ほかの子と比較してどうだ、ということは気にしない。"成績比較信仰"はイギリスには無いといえよう。私の子供も先生にいわせると「英語の上達が実にすばらしい」となるわけだが、その学校の"日本人生徒第一号"としてはとても早いということであって、イギリスの子供と比較して英語ができる、というわけではない。

 「教育、教育、教育」発言のあと、イギリスの教育がどう変わったのかは知らない。日本の教育には、詰め込み教育、主体性や個性の欠如など、改善しなければならない課題は多い。だが、「日本人はどうして算数がこんなにできるのですか?」と、いつか聞かれなくなる日が来るとしたら、ちょっと悲しい。


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