フーリガンのなぞ

イギリス(PC)>エッセイ(携帯)遊び・スポーツ・テレビ>フーリガンのなぞ

 ウェールズの知人に、ラグビーファンにはフーリガンがいないのに、なぜサッカーファンにだけいるのか聞いてみた。

「理由ははっきりわからない。たぶん、ラグビーは肉体の接触が認められている上に、点数もたくさん入るので、エキサイトしてゲームに集中できるからではないか。サッカーはラグビーに比べて点数は入らないし、フラストレーションがたまるでしょ?」更に続けて

「フーリガンは3種類に分類されて、Aのクラスは、ゲームにはまったく感心を持たず試合を見ることすらしない。始めから暴れる目的だけの人。Bのクラスは、Aの人が暴れると一緒になって暴れだすけれど、Aの人がいなければごく普通のサッカーファン。Cの人は、決して自分が暴動に加わることはないが、騒ぎが始まるとまわりであおりたてる。」またアルコールに関しては

「サッカーでは試合中に飲むことが多く、ラグビーでは、主に試合後に飲む」

 ここで明確にわかるのは、話してくれた彼が徹底したラグビーファンであること、またイギリス人らしく物事を階層化(それも三段階に)してとらえることだ。また、"Aクラスのフーリガン"には、「こちらがフレンドリーに接しさえすれば、暴れないでくれるかも」という甘い期待は、まったく通じそうに無い。

 フーリガンの語源もなぞに包まれている。日本には、19世紀のロンドンに住んでいたアイルランド人のごろつき、Houlihan一家の名前から取ったという説が伝わっていて、そう説明している辞書もある。

 だがこれは、当時アイルランド人を乱暴もの呼ばわりする風潮があって、それに便乗した説に過ぎないとする意見もある。現在でも、彼らがいわれなき悪口の的になりがちな事から考えると、この"ぬれぎぬ説"は否定しがたい。

 資料によれば、1898年の夏、イングランドの新聞記事に自分達のことを"ザ・フーリガンズ"と呼ぶごろつきのことが書かれたのが始まりらしい。ただそのうちの誰もフーリガンという名前では無かった。当時の情報通によれば、Hooley's gang(フーリーのギャング)のミススペルだったというが、これも確認するにはいたらなかったようだ。

 アメリカの辞書には、ドイツ語の方言Hudilumpが語源となったHoodlum(無法者)のスラングだとある。アメフット専門のフーリガンか?

 いずれにしてもロンドンに住んでいたごろつきが語源にはまちがいないのだが、固有名詞がいつのまにか世界中で一般名詞化した上、英国の"フーリガンズ"だけが危険視されていることを、当のイギリス人は面白く思っていないようである。BBCは、外国(オランダ、ドイツ、イタリア)で起きる暴動のほうが"本家"よりもずっとひどい、とたびたび力説している。


サッカーチームのユニフォームを買うならここ

ケイタイ向け

mうぇーるず屋

PC向け広告

英国商品リンクうぇーるず屋


イギリスウェールズ目次に戻る KeriMaedaWales