どのようなお役にたてますか?

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How can I help you? What can I do for you?

 イギリスの職場で相手の会社に電話をかけると、

 "○○プラスチックスです、どのようなお役にたてますか?"

 と応対する。こちらも、かかってきた電話には同じように応対する。「○×電機です。あなたに何をしてあげられますか?」

 海外で買い物をしていると、店員が、"May I help you?"と聞いてくるが、職場での電話も同じ。「どのようなお役にたてますか?お手伝いできますか?」という意味。

 仕事が忙しいと、かかってくる電話には、つい『ああ、この忙しいときに電話に出るの面倒だなあ』と、思ってしまうのが人情。いかにも面倒くさそうな声で、そのうえ無愛想な対応になりがち。

 電話の内容が、利害関係に直結するものだったり、上司からの押し付け業務だったりすると、「こんな電話に出なきゃ良かった」と思うのが関の山だ。

 イギリスの"Can I help you?"は、単に応対の決まり文句というだけではなく、相手との水平感覚も表現している。「困っている」相手を、何らかの手段で「助けてあげることができる」という感覚がある。困っている人を助けることが美徳とされるイギリスで、「自分にはあなたを助ける力がありますよ」といっているわけだ。

 上司と部下、発注下と下請け、これらはイギリスでは、少なくとも感覚の上で水平関係にある。上司ができないから部下が分担して仕事をする。お客よりも商品に関する知識が豊富な店員だから、アドバイスできる。持ちつ持たれつが基本だ。

 映画「ゴーストバスター」で、お化け退治を始めた会社。最初は仕事をなかなか取れなくて、たまにかかってくる電話には、「ゴーストバスターズです。お困りですか?どんなお役に立つことができますでしょう?」と積極的に応対していたが、仕事があまりに多くなって対応しきれなくなると、ついには"WHAT DO YOU WANT?"「何をして欲しいというんだ?」と、ありえない対応をする。「かけて来るな」といわんばかりだ。

 日本語で「お困りですか?私があなたの悩みを解決してあげましょう」というと、なんだか角がたちそうだが、それぐらいの気持ちで対応できれば、ずいぶん気分も軽くなるというものだ。


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