イギリスの湯沸かし

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 生活に密着した言いまわしというのはどこの国にもある。それぞれに違いがあるから面白い。

 イギリスで生活して便利だなあと思うことの一つが電気湯沸かし(ケトル)。あっという間にお湯が沸く。さすがにお茶の国、ほかのことはともかく、お茶をおいしくいただくためには、さまざまな工夫をしている。茶葉の種類が豊富で値段が手ごろなだけでなく、例えばお茶には消費税がかからない、なんていう優遇処置もある。

 さて、電気湯沸かしでお湯が早く沸くのは、電圧が高いから。230Vもあるので少ない電流でも一気に沸騰させることができる。電気湯沸かしの中を覗くと、ステンレス製のヒーターが渦巻き状に剥き出しになっていて、水を直接加熱するようにしている。カルシウムが多い水質のため、湯あかもつきやすく、湯あか落としの薬剤も売っているのだが、ほとんどのイギリス人は大して注意を払っていないようだ。

 そんなに早く沸くお湯でも、お茶をのみたい身には待ち遠しいもの。映画にもなった「ウェールズの山」に出てくるせりふにこんなのがある。「見つめているケトルは、決して沸かない」。あせってもし方がない。お湯は忘れたころに沸くんだ、という境地。

 おかしくてたまらないと、へそで茶を沸かす日本人。同じケトルを見ていても、イギリス人にはずいぶんと違って見えていることだろう。


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