イギリスはおいしいか?(前編)

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 よその国の料理をつかまえて、やれおいしいのおいしくないの議論することは、余計なお世話以外の何物でもないが、いざその国に住むとなると、自分の口に合わない料理しか食べられないというのは、一種の悲劇でもある。

 中でも英国の料理は、何かと非難の的になりやすい。味付けの傾向や、食感など、日本人に限らず、他の民族からも支持は薄い。実はほとんどの民族は、「自分が食べているものがおいしくて、他の民族が食べているのはきっとおいしくない」と思っている。

 数少ない例外もある。例えば、中華料理は、ほとんどの国で食べられて、まあまあおいしいところが多い。世界中に広く展開できているのは、中国人(華僑)が世界中にいることや、現地の食材を上手く使いこなして、その地域にあった料理を工夫していること以外に、やはり異民族にもその味が受け入れられているからだろう。

 それに比べると英国料理がそのままのかたちで「海外進出」している例は少ない。

 反面、悪口の類は無数にある。例えばドイツ人が子供を叱りつけるときに引用する話し。「そんな事をしては行けない。地獄に落ちるぞ」と親が言うと、子供が「地獄ってどんなところ?」と聞く。「怖いところだ。英国人がコックをしているらしい。」

 フランス人はもっとひどいことを言う。「英国人というのは実にすばらしい民族だ。七つの海を渡り、あれほどまでに活躍した。フランス人にはとても真似はできないだろう。船の中でまともな食材もなく、質素な食事に耐えて何ヶ月も生き続けられる英国人は、実にすばらしい」。

後編に続く)


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