イギリスはおいしいか?(後編)

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前編より)

 果たして英国料理はそんなにひどいのか、と言えば、実はそうでもない。現存するお菓子、有名なものではスコーンなど、日本人の口に合うものもある。あるいは、今や日本の国民食にまでなったカレー、意外なところでは、肉じゃがでさえ、元をたどれば日本が英国から学んだ料理だ。

 食材は確かに昔はひどかったらしい。中世には、おいしいものを食べたいと願う貴族たちが、ヨーロッパの料理を素材や料理人ごと、こぞって英国に持ちこんだという。流通が発達した現在では、欧州大陸、そのほかから良質の食材が手に入る。しかし、日本人がありがたがる霜降り肉にあまり人気が無かったり、料理人の味付けや焼き方などの好みも、日本人とは随分違う。

 英国はマナーを重んじることでも有名だが、食事に関するマナーの一つとして、「好きな料理と嫌いな料理を二皿だされたら、まず嫌いな料理から先に取る」というものがある。

 私はこの奥ゆかしさが、結果として英国料理のレベルを上げられずにいるのではないかと考える。しかし、そんな考えも、所詮は大きなお世話なのだ。

 英国のソーセージは、白くてぶよぶよした感じで、日本人が好む、「ぱりっ」とした食感はない。それでも、英国人はこのソーセージが大好きで、異国に長く住んでいると食べたくてしかたが無くなるらしい。

 どこの国、いつの時代の文献だったか忘れたが、「日本人は野菜と魚だけの質素な食事をしている」という記述があった。異国での味や食感の違いに閉口しているのは、実は故郷を離れ、日本に住まなければならなくなった英国人のほうかもしれない。


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