紅茶の話

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"ケリー、カパティ?"。仕事中に突然聞かれた。「カパティって何だ?」。

"カパティ"ともう一度言ったかと思うと、彼女は両手を広げ、中腰になった。間髪を入れず、"カパティ、カパティ、カパティ"と叫びながら動き回りはじめた。これがカパティと呼ばれるゲームの始まりだ。

というのはうそ(でも、どこかの国でそういうゲームがあったよね。確か)。

彼女は、「紅茶はいかが?」と聞いてきたのである。多少英語に自身があっても、イギリスで仕事をしてみると「え?何?」と聞き返さなければならない場面は、山ほどある。

冒頭の"カパティ?"は最後に疑問符が付いている事からも分かるように、疑問文を省略しているものである。"Would you like a cup of tea?"の最後の"cup of tea"を早口で言うと"カパティ?"と聞こえる。断っておくが、改まった場面、あるいはそれほど親しくない人に対しては、この表現を使わない方がいい。イギリスでは使う言葉によって、即座にその人が、どういう階級に属しているかを判断するようになっているらしい(日本でもそうだよね)。

イギリスといえば紅茶。ところ変わってアメリカでは、もともと紅茶党が多かったのだが、東インド会社の茶独占販売、ボストン茶会事件、アメリカ独立などを経て、反英意識を高める中でコーヒー党が増えたという経緯があるらしい。イギリス人の紅茶好きがなかったら、アメリカの歴史も変わっていたのだろうか?

他にも原産地の中国からイギリスに輸入していた紅茶の支払いに窮して、アヘンを売りつけた事に始まるアヘン戦争など、紅茶がきっかけになった事件、争いは多い。

歴史、種類、作法(?)など、紅茶に関する話は、幾らでもあるが、ここでは普通のイギリス人が普通に飲む紅茶の話をしたい(普通というのもあいまいな表現だが)。

よくある「これが正当な紅茶の飲みかたです」と言うような話をする気はないし、ここで取り上げていること以外でも、いろいろな楽しみかたがあって当然だろう。現に私自身、家で紅茶を飲むときは、違う入れ方をしている。ところでいったい「正当な」とはどういう定義なんだろうか?

大き目のマグカップにティーパックを一個いれる。好みに応じた量の砂糖とミルクを入れる。熱いお湯をいっきに注ぐ。ここで重要なのは、あふれんばかりに注ぐということだ。しばらくして飲み頃になったら、先のティーバッグを捨てる。

話がそれるが、日本の自動販売機、特に紙コップで出てくるやつでコーヒーや紅茶を買うと、コップの七分めか、下手すると半分ぐらいしか入っていない事がある。9割以上のイギリス人はまず、機械が壊れていると思うだろう。なみなみと注ぐのは、紅茶に限らず、パブビールでもそうだ。

イギリスにいたときの職場では、職制上の上下に関わらずお互いに紅茶を準備しあうのがルールになっていた。午前、午後には休憩時間があって、紅茶やコーヒーを準備する。トーストなど軽い食事をとる場合もある(というか、毎回そうだったが)。

さて、ある日のこと。せっかくいっぱいに注いでも、どうせ半分ぐらいしか飲んでくれないのを知って、お湯を七分めぐらいまでしか入れなかったことがあった。すると、"残りの半分はどこ?"といやみを言われる。どうやら、なみなみと注がないのは、けちと映るらしい。

お湯を入れる前にミルクを入れるのも、はじめのうちはちょっと抵抗があったが、理由を聞いてみると、ミルクをどれぐらい入れたかを把握するには、お湯を入れる前にミルクを入れた方が都合がいいということだ。逆だと、確かに分かり難い。

またまた話がそれるが、相手に紅茶を入れてあげる場合、好みのミルクの量が分からない時には、ミルクを注ぎながら"Saynow"と言う。ちょうどいい量になったら「今」と言ってください。そうしたらそこで止めます。という意味だ。ここで慌てて"ストップ、ストップ"と言っても止めてくれない場合がある。"ナウ"と言わないといけない(ちょっと意地悪)。

どうも、こと紅茶の話になると話がそれるようだ。紅茶にまつわる面白い話を思い出したら、別の機会にでも述べてみたい。

たとえば"How would you like your tea"と聞かれて、"With with, please"と答えた場合、この"With with"って何だ、とか。

つづく。


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