テラスハウスのある風景

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 ウェールズでは、家の構造によって、いくつかの呼び方がある。長屋をテラス・ハウス、二軒の家をつないだものをセミ・デタッチト、一戸建てをデタッチト・ハウスと呼ぶ。

 昔はテラス・ハウスや、セミデタッチト・ハウスが主流だった。狭い土地の有効利用、それと短い夏を除いて年中暖房が必要なイギリスでは、家同士がくっついていた方が暖かくていい、という利点がある。

 肩を寄せ合って建っているこれらの建物は、一つ一つの部屋が大きく作られている。天井も高い。少し古くても、イギリスらしい、ゆったりとした空間を求める人には魅力だ。

 それに、古い物を大事にし、家は日曜大工で住み良くしていくものと考えているウェールズ人には、家が古いことは大して気にならないようだ。古い物では400年前に建てられたというものもある。幾度と無く手直しされているのだが。

 鉄鉱石採掘、石炭採掘のために、山の斜面に、テラスハウスが建てられた。家を建てる面積が狭いこと、主に雇い主が家を作ったことから、長屋になった。

 山の斜面にへばりついた、細長い通りに並ぶ家々。この景観は独特の雰囲気がある。宮崎監督の「天空の城ラピュタ」で主人公が海賊から逃げるシーンにも引用された。

 家も職場も一緒、となれば、仲間としての意識が強くなるのは当然だ。いまでも、ウェールズの旧炭坑地帯の人達は、強い仲間意識を持っている。

 時代が下がってくるにしたがい、一戸建ての比率が多くなり、人付き合いが希薄になっているのは、日本も同じなのかもしれない。

テラスハウス(PC用画像)

ウェールズのセミデタッチト・ハウス。よく見ると二軒ずつくっついている。それぞれの家の持ち主が自分の家を改築するので、家の真ん中で壁や屋根の色が微妙に変わっていたりする。


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