ティンホイッスルとタイタニック

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 ティン(錫)ホイッスルは、小型の笛。鉄板に穴を開けて、くるっと丸めて吹き口に木のブロックを突っ込んだだけのもの。値段が安いのでペニーホイッスルとも呼ばれた。一方、タイタニックは、悲劇の超豪華客船。この二つのまったく違うものの共通点は、金属でできていることと、アイルランドに関連があるということ。笛は民俗音楽に取り入れられ、船はアイルランド人が作った。

 最近では、さらに映画タイタニックの挿入曲にこのティンホイッスルが使われた。製作者側の何らかの皮肉が、この組み合わせにあったのかもしれない。

 穴は6個だけで、おなじみのリコーダーのような裏側の親指の穴が無い。6個の穴を全部ふさぐと、C(ド)の音じゃなくてD(レ)の音が出る。ティンは本来錫だが、実際はブリキでできている。

 アイルランドの伝統音楽に使われているが、実際はイングランド人が最初に作ったようだ。最初に作ったとされるクラーク商会のスタートは決して華々しいものではなかった。19世紀の農場労働者だったロバートクラークは、家族持ちで週給で働いていた。ある雨の多い年、ほとんど働くことができなかった彼は、ついに他の仕事につくことを決心する。近くの鍛冶屋に頼んで笛の金型を作ってもらった。きっとわらにもすがる思いだったろう。長男とともに、手押し車を押して売り回った笛。ついにはマンチェスターまで進出して、自身の名を刻んだティンホイッスルを販売して成功した。

 売値が安かったので「ペニー」ホイッスルと呼ばれたというのが定説になっているが、大道芸人たちが演奏で1ペニーをもらったということが語源だという説もある。踊りながら笛を吹いたり、二本同時にくわえたり、鼻の穴に突っ込んで吹いたりしたようだ(風邪のときはこれはできなかったようだけど)。

 誰でも簡単に吹ける笛。だけど独特のかすれたようなゆれのある音をうまくコントロールするのはなかなか難しい。単純な構成なだけに、吹き手の技量がそのまま音にでるのだ。シンプルなのに奥が深い楽器だ。

ティンホイッスル(PC用画像)


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