イギリスのチップ

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 日本に無くて外国にあるもののひとつにチップがある。外国のホテルで、タクシーで、レストランでチップを払うこともあるだろう。

 日本にだって、ホテルならともかく、仲居さんが付く本格的な旅館なら、いくらかの「お心付け」を渡すということもある。このチップの習慣は、困ったことに、国によって微妙に違う。

イギリスの場合はざっとこんな感じだ。

1 ホテル

 イギリスのホテルでは部屋においておくチップ(いわゆる枕銭=ピローマネー)はいらない。これは、チップをもらったらサービスする、なんて言うけちなことは、イギリス式のホスピタリティーに反する、という建前からのようだ。イギリスではかつては枕銭を取る習慣があったそうだが、現在は国中のホテルで取らない方針にしているらしい。

 イギリスにいたときに、私の知人がイギリスのホテルを利用した。もともと律儀な人で、こう言う「お心付け」関係には特に気を配っていた人だ。イギリスのホテルでは枕銭はいらない、と説明したものの、「いや、こう言うものは払わなければ」と、毎朝、枕元に50ペンス硬貨を置いていた。

 ちなみに枕銭の国際標準価格はざっと百円ぐらい。アメリカで1ドル、イギリスで50ペンス、ヨーロッパ諸国でも、だいたい100円相当が相場のようだ。枕銭は、朝、メイドさんが部屋を掃除しに来るまでに置いておく。「ちゃんと掃除して、ベッドメイキングしてくれたお礼だよ」という意味があるので、最終ホテルをチェックアウトする日の朝は、枕銭はいらない。

 話を戻して、その知人が話すには、やはり、枕銭を取って行かないという。朝置いた50ペンスは、夜部屋に帰ってもそのまま置いてある。だが、ある日、50ペンスをメイドさんが取っていったことがあった。「ほら、前田君、イギリスだって枕銭を取るじゃないか」。何にでも例外というのはある。もっとも、翌朝また、50ペンスを置いていたら、その夜、昨日の分と合わせて2枚の50ペンス硬貨が枕元に残っていたそうだ。

 メイドさんに余計な気を使わせないよう、やっぱり枕銭はやめておいた方が無難だろう。

2 レストラン

 レストランなどでは約10パーセントのチップを置く。もちろん、ファーストフード店などでは不要だ。

 チップがいる店かどうかを的確に見分ける方法。注文して、食事が来て、食べ終わるまでの間に、何度か、"エブリシングOK?"などとウェートレスが聞いてくる店は、これはチップを払う店だ。

 アメリカの相場が15パーセントなので、アメリカ慣れした人はチップを余計に払う傾向があるようだ。チップが足らないと文句を言われるアメリカと違って、イギリスではそんなに余計にはいらない。

 あるときこんなこともあった。行きつけの中華レストランで会食をした後、いつものようにチップを残しておいた。ところが店を出たところで店の主人が慌てて出てきた。手には5ポンド札を一枚持って。聞くと、チップが多すぎたようだったから、返しに来たと言う。

 イギリスは特に新しいお札の場合、紙の質か何かの具合で、2枚が重なってくっついていたりする。このときもうっかりそれと気付かず、2枚重ねておいてきてしまったようだ。

 現金でなく、クレジットカードで払うとき、チップはどうやって払うか。まず、お勘定をしてもらう。イギリスでは"ビル・プリーズ"という。カードを渡すと、あのがっちゃんという装置に通して、支払い用紙を持ってくる。用紙には、請求額、チップ、合計金額と三つ欄がある。請求額の欄には金額があらかじめ書いてある。後の二つは空欄になっている事が多い。そこへ、支払うチップを記入し、請求額とチップを合わせた金額を、合計欄に書きこむ。もっとも、合計金額を先に書いて、合計金額引く、請求額の引き算をして、チップ欄に書きこんでもいい。

 

3 タクシーの場合

 タクシーでは決まり文句の"キープ・ユア・チェンジ"(おつりは取っておいて)を使えばよい。タクシー料金は、運転席の横にある、料金メータ(必ず二つある)の合計金額を払えば良いが、これに加えてチップを払うのが普通だ。目安は10パーセントぐらい。荷物の上げ下ろしを手伝ってもらったり、特別に何かしてもらったときは多めに、何もしてくれなかったら、少なくてかまわない。

 第一、そんなにきっちり10パーセントに合わせる必要は無い。大抵の場合、10パーセント前後のチップと合算した金額をあらかじめ渡しておいて、「おつりはいらない、取っといて」という。ただ、どうしても10パーセントを加えると、中途半端な金額になる事だってある。このときは、一旦支払っておいて、おつりをもらい、もらったおつりの中から、適当な金額をチップとして渡しておけばよい。

 

 チップの渡し方は、あくまでさりげなく、が基本だ。といっても、あまり気を付ける必要は無い。こちらはチップなんて払いなれていないが、向こうはチップを受け取る事にかけてはプロだ。鮮やかなタイミングで持っていく。

あなたは、チップを渡すとき、チップを持っている手を、それとなく相手の前に差し出しさえすれば良い。


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