それはフェアじゃない!

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 自分の車と前を走っていた車がスピード違反で捕まったとしよう。前を走っていた人が、たまたま警察官の知り合いだったという理由で反則切符を切られなかったとしたら、あなたは納得するだろうか?しないよね。フェアじゃない。

 英国ではフェアであるかどうかが常に判断の基準になる。フェアな判断であればそれに従うべきだし、フェアでない扱いを受けたときは断固として権利を主張すべきだ。これに対し我が日本は情けの国、みそぎの文化だ。公正に扱われているかどうかよりも、心情的に許されるべきかどうかが問題になる。

 拉致被害者の配偶者が元米軍の脱走兵だとされている件で、日本国内では「なんとか御便に、裁判なんか受けずに済ませられないか」または、「総理大臣が米国の大統領にかけあってなんとかしてもらえないか」という気持ちがあるのも当然だとは思う。

 ところが、欧米ではそういう発想はない。人によってルールを変えるというのはフェアじゃないからだ。それよりも「脱走したかどうかの正確な証拠はもう無いんだし、いい弁護士を雇って、早々に『無罪』を勝ち取ったほうがいい」と考えるだろう。こちらのほうはルールにしたがっているので(証拠が偶然無くなったのか、故意に処分されたのかは別として)、欧米人にはずっと理解されやすい。

 前者の日本的な発想は、@場合によってはルールを変えてもよい、A偉い人にOKといってもらえれば多少の無理は通る、ということに基づいているのだが、この考えが通用するのは法治国家ではなく独裁者の国だ。

 この点に限って言うと、皮肉なことに、日本は米国よりも、むしろ北朝鮮によく似ているのかもしれない。


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