誘惑のウェルッシュダンス

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 ウェールズのフォークダンスには、たくさん種類があるが、そのうちのいくつかは、5分ぐらいの練習ですぐ踊れるようになる。運動会で練習したフォークダンス(最近ではあまりやらなくなったが)よりもずいぶんと簡単。

 今回紹介するのは、簡単に踊れるだけでなく、ゲーム感覚で楽しめるというダンス。一言でいうと椅子取りゲームみたいな感じだ。男女で踊るのだが、音楽がとまると同時に、ペアになる相手をつかまえるというもの。ぼんやりしていると相手をつかまえられず「スカ」を食うことになる。

 一度に踊れるのは、男性5人以上、女性は4人以上。必ず男性が一人多くなるようにする。まず、男性一人が中心に立つ。彼以外の男女はすべてペアになり、男性が内側、女性が外側に並んで、両手をつないで4小節反時計回りに回る。「12345678、22345678」の要領。スキップでいい。4小節が終わると、周りを回っていた男女全員は手をつないでひとつの大きな輪を作る。男女は交互に並ぶようにする。次の1小節(1234)で手をつないだまま中心の男性のほうに歩み寄る。続く1小節(5678)で元に戻る。

 次の1小節は、女性だけが中心に向かって進み、男性の所にきたら一回手をたたく。123で歩み寄って、4で手をたたくわけだ。次の1小節で元に戻る。次の1小節は、今度は男性だけが中心に歩み寄り、4でくるりと回って(つまり中心の男性に背を向けて)輪になる。隣どうし手をつなぎ、時計回りに回転をはじめる。回りにいる女性は、これに合わせて反時計回りにスキップして回りはじめる。

 2〜3小節ぐらいで音楽をとめると、男性たちはいっせいに回りの女性をつかまえに行く。もちろん、中心でずっと孤独に耐えていた男性も、相手の女性を見つけてつかまえる。男女のペアが出来上がると、結果として一人の男性があまることになる。次はこの男性が中心に立って、もう一度最初からダンスが始まる。という感じ。

 女性をつかまえるといっても羽交締めにするわけではなく、女性の両ひじのあたりを軽く持てばいいのだが、勢いでいろんなところに手があたってしまうことも。一人の女性に複数の男性が駆け寄ることもしばしばで、女性をつかまえそこなうと、人生の悲哀を感じたような心持になる。挙句には、一人取り残され、楽しそうにスキップしながら周りを回る男女の真ん中で、ぽつんと立っていなければならない。7小節後、女性たちが自分の周りで手をたたく時は、よけいに切ない気持ちになる。


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