ウェストミンスター寺院と運命の石

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 ウェストミンスター寺院。Westminster Abbey を直訳すると、「西の(修道院付属の)大寺院」修道院。 西の大寺院、があれば、東は何か?東大寺?それは奈良です。東に行き過ぎ。

 ロンドンのシティーをはさんで西にあるのがウェストミンスター・聖ピーター寺院、東は、セントポール大聖堂だ。ウェストミンスター寺院のすぐ隣にある建物が、ウェストミンスター宮殿。有名なビッグベンは、こちらのウェストミンスター宮殿の鐘だ。また、少々ややこしいが、イギリスカトリック教会のウェストミンスター・カテドラルというのが別にある。

 大聖堂は、1065年、エドワード懺悔王により建てられた。1066年にウィリアムが戴冠式を行って以来、戴冠式はここで行われるようになった。

 皇室の多く、エドワード王自身、エリザベス一世、王女メアリー、ジョージ三世らに加え、科学者では、ニュートン、ダーウィン、作家ではサッカレー、ワーズワース、シェークスピアが埋葬されている。また、第一世界大戦で亡くなった無名戦士(Unknown Warrior)らの墓も正面玄関近くにある。

 イギリス王室に非常にゆかりのある寺院だが、スコットランド征服の象徴という一面もあった。スコットランド王の戴冠式に使われていた運命の石、「スクーン石(Stone of Scone)」が、1296年、エドワード一世によって戦利品として、スコットランドのスクーン宮殿からイングランドに持ち去られた。スコットランド王室の重要なシンボルと考えられたからだ。

 あろうことか、イングランド王の戴冠式に使う樫の木でできた椅子にはめ込まれた。つまり、1308年以降の戴冠式は、ここウェストミンスター寺院で、スコットランドの象徴の上に「おしり」を載せて行われたわけだ。

 そもそもこのスクーン石、アイルランドからスコットランドに移された聖なる石なのだが、伝説ではもっとさかのぼって、聖地からエジプト、シチリア、スペイン、アイルランドを経由してきたとされ、聖ヤコブが用いた枕石だと伝えられている。(枕にするにはやや大きいが)

 700年の時間を経て、1996年11月にスコットランドに歴史的な返還をされ、今ではエジンバラ城に、スコットランド王室の宝とともに大切に保管されている。

 しかし、ウェストミンスター寺院でも一度盗難にあったという、いわく付きの石。今ある石が本物かどうかという議論は今でも盛んだ。一説には、イングランドに持ち去られる前に、すでにコピーと入れ替わっていたのだともうわさされている。

 また、日本では「スコーン」として知られる焼き菓子の語源は、このスクーン石、またはスクーン宮殿に因んでいるというが、こちらも諸説あって、なぞが深い。

 観光地として有名なウェストミンスター寺院。見事な建築、ステンドグラスに目を奪われるが、そこにあるモノや、埋葬されている人たちの、限りないストーリーに思いをはせるのも良いだろう。

ウェストミンスター寺院のファサード 寺院の中のろうそく国会議事堂側から見たウェストミンスター寺院


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