安吉にかけて!電柱広告の謎

謎の電柱広告
[なぞのでんちゅうこうこく:IKARIYA PAWNSHOP etc.]

昭和ナガオカの市街の電柱のほとんどに取り付けられていたもの、それはブリキの細長い広告板。その細長さゆえに商品名か店名のみしか記載されておらず、その広告商品を手に入れるには、あるいはその店に行くにはどうしたらよいのか、市民に謎と困惑を与えていた。代表的なものは以下の通り。


【イカリヤ質店】

おそらく……というか、あたりまえだろうが、質屋の広告。この看板の多発期はドリフ全盛期とちょうど重なり、ドリフっ子の心を踊らせた。所在地、現況ともに不明。

「青善会館正面の小路を入って左側にヒッソリと存在している」との続報が。マピオンでいえばこのあたりだそーです。

クラシカルなたたずまいで『いかにも昔の質屋』ふう。ちょっとうらさびしいトワイライトゾーンとして、寿屋旅館に比肩するのではないかと思われます。

というシミジミとした談話も寄せられた。
また、やたらと印象の強いその店名については、

なんともアレな名前ですが、ドリフターズが隆盛を誇るまえは、けっこうかっこいい名前だったのではと推察しています。なんとなれば、漢字で書いてみると『イカリヤ』→『錨屋』。イカリヤ質店の家族には海軍のかたがいなさるのではないかと妄想たくましゅうしています。

 との考察も。山本五十六つながりで、海軍リスペクターが多かった戦中派ナガオカ人の系譜なり。余談ながら、ナガオカの和光ビル的存在だった旧「安栄館」のオーナー安藤栄吉だから「安栄館」氏は、海軍ご出身とのこと。

長岡空襲に焼け残って1979年ころまで現役だった先代安栄館のビル。軍艦の舳先をホーフツとさせるオブジェが、ビルのてっぺんに飾ってあったのは、栄吉さんの海軍にささげるオマジュ…

と投稿者さん談でございます。

●ご近所のかたから続報。『イカリヤ』はやはり屋号で、ご本名はフツーの名字であるとのこと。

今も、きちんと質屋としてやっているようです(利用したことはありませんが)

だそーです。イカ質(こんな略でいいのだろうか…)でお金を借りて、寿屋に宿泊っていうのがきっと最濃のナガオカツアーっすね。

●2003年ゴールデンウイークに最濃ナガオカツアーを敢行した(!)投稿者さんより画像を頂きました。


表町通りと本町通りを結ぶ道の端から端までつづくかなり横長の建物でした。写真右で切れている建物もイカリヤ質店のものです。おそらく蔵なのでありましょう。

とのことでございます。ちなみにこのかた、

このたび初めて釘屋敷をじっくり観察。

されたそうで。釘屋敷、名所旧跡状態っすね(^_^;)。

●まずは衝撃の一枚の写真。

看板に書いてある通り、何の変哲もないんだかあるんだかわかりませんが、イカリヤ質店です。

前出のイカリヤ写真では、背景にそびえ立つのは紅白に塗り分けられたNTT長岡局のアンテナ塔。
しかし、こちらの写真では七色に塗り分けられた塔。

そうです! この撮影地は新潟市万代。
イカリヤ質店には新潟店が存在したのです!

と、投稿者さんも思わずたかぶる大発見、『イカ質』新潟店! しかも、東京タワーの次にすげータワー(…と主宰は子供の頃思っていた)レインボータワーのふもとという好立地!

W杯のときにベッカムも泊まったホテル新潟からほど近く、ベッカムもホテルからこの『イカ質ニイガタ』を見下ろして新潟の夜を過ごしたのかも。

と投稿者さんの想像もふくらみまくりでございます。『イカ質』ったら実は大チェーン店なのかも!と思ったら、

ちなみに、イカリヤ質店をGoogleで検索すると、出てくるのはYahoo!電話帳とこちらのヤスキチだけです。

とのこと。それって喜んでいいんだか脱力していいんだか。
しかし、業種的に、ネットとは無縁な世界でギルド化している可能性大。電柱上でひっそりと名乗るほかは物言わぬ老舗『イカ質』。新潟店と長岡店はどういう関係なのか、ひそかに他市にも支所があったりするのか、略はホントに『イカ質』でいいのか、なんやかんやと続報を待つ!

new!
●久々のイカ続編。(2009.11.29)

先日、新聞(新潟日報)を見ていたら、長岡版のページの端の方に気になる小さな広告が・・・。
な・なんと、あの「イカリヤ質店」が広告を出していました。
この広告にはあまり気が付かなかったんですが、気になる特集記事があったので切り抜いていた所、端の方にこの広告を発見したのです。
「他の日にも載ってるのでは!?」と思い、10日位前の新聞まで確認してみた所、毎週金曜日に広告を掲載しているようです。
新潟日報購読者の方はご確認してみてください。
(広告部分を切り抜いた後、少ししわくちゃにしてしまった為見辛くてすいません・・・)

おおお、こんなところにイカ質さん! 電柱といい新聞といい、ひっそりと細長い広告を出すのが好きですねえ、イカ質さん宣伝部<そんな部署があるかどうかは知りませんが(^^;。
毎週金曜日っていうことは、やっぱり週末は金策に走る人が多いのでしょうか。「ヴィトン製品」だけブランド名指しなのも謎〜。


【バャリースオレンヂ】

オレン「ヂ」ジュースの広告。この商品名とともに、瓶をラッパ飲みするミカンのキャラが書いてあった。もともと米国の商品で、英表記「bireleys」を「バャリース」と無理無理カタカナで書いたわけだが、かえって発音至難。お店の手書きメニューでは「バヤース」などの、ほんとーに読めない誤記も。


【マルマル】

電柱というよりは民家の壁に多発。赤い円形の看板に『マルマル』。商品なのか店なのかまるまるで謎、もとい、まるで謎。<す、すみません。

その後、これは損保会社の第一火災による「第一火災マルマル保険」と判明。某コーナーで人気の某特殊サービス業「USA」の近くに、この「マルマル」の巨大看板を掲げた支社があった。と、過去形になる理由は、同社が2000年4月に経営破綻、会社解散となってしまったため。「末期はマルつながりでちびまる子ちゃんを広告キャラに起用してました(^^;」と投稿者さん談である。
 会社はツブれたものの、「マルマル」看板はもとの場所にまるまる残って……このダジャレは私ではなく投稿者さんです……いるとの続報が。居抜きで別の会社が入って流用しているのかも知れませんね。ピンサロ『マルマル』とか、マッサー『マルマル』とか。<場所柄(^_^;)。

 「さすがにその手のお店の転用はなく(^^)」とのご報告とともに、いつなくなるかわからない看板の貴重な画像を頂きました。レッドゾーン看板の哀愁ただよう姿はこちら


【ホテルお山】

 悠久山方面に頻発。悠久山付近にあるその実体は、3〜4棟並んだコテージふうの物件らしい。モーテルっすね。投稿者さん談「室内にひょうたん池型プールがあったり、『三色だんご』で出迎えてくれたりすると嬉しいが、そのような設備・サービスはないであろう」。ないでしょう(断言)。


【地下水が不足です】

 宣伝ではなく公共広告もの。
 殿町や坂之上町など古くからの商業地域の壁や柱に出没する30cmくらいの黄色いミニミニ看板。投稿者のかたから画像も頂きました。

消雪パイプ発祥の地・長岡に似つかわしい看板です。私が物心ついた頃(約30年前)には既にあり、長期間ひっそりと地下水不足を主張し続けている。

と投稿者さん談。
このテのミニ看板、全国区のものは『世界人類が平和でありますように』とか『神は光なり』とか、びびるほど天上志向ですが、ナガオカのは地下志向と言えましょー。


【死後さばきにあう】

上の地下水看板に「全国区は天上志向」と書いた「神は光なり」系の看板も実はローカル看板であるらしい。しかも、ショックなことに「僻地」ローカル。大都市以外の民家の軒先に出没する模様。「神は光なり」よりも、びびらせ度の高い「死後さばきにあう」のほうが有名とか。
参考:Wikipedia- 聖書配布協力会
・・・うーん、奇っ怪な。(2007.01.21)


【樋口皮膚科】

 イトーヨーカドー界隈に頻発。

 投稿者さん談

イトーヨーカドー裏の通りではここも、次も、また次も、その裏面にも…と連続して襲ってくる。看板を追えば自然とそこへたどり着ける『ヘンゼルとグレーテル』のパンくず方式を目論んでいるものと思われるが、初めて長岡を訪れた人に”長岡は皮膚病の人が多いの!?”と誤解を招きかねない勢いである。

皮膚病患者をいざなうヨーカドー裏通り……。

そして衝撃の続報。

謎の電柱広告」に出ている「樋口皮膚科」について。
なんとここは、「国際吹矢道協会」という団体の本部なのです。
HPのトップからちょっとスクロールすると、と、いきなり「国際」組織の本部として、樋口皮膚科が明記されます。
そのあとスクロールしていくと、途中にもそうとう突込みどころ満載の記事が・・・。

私がこれを知ったのは、東京に住んでいた10数年前、学生のときです。
大学のサークルの後輩が電話をかけてきて、昨夜「トゥナイト」を見てたら「新潟県長岡市のセントラルパーク」で山本カントクが「スポーツ吹矢の家元(当時?)をしているお医者さん」と一緒に吹き矢をしたのだそうです。で、後輩は長岡市といえば私の郷里だと思い出して、翌日、「知ってますか〜?」と電話をかけてきたのです。
私はそれを聞いても「なんじゃそりゃ????」としか言えなかったのですが、卒業後、長岡に戻ってきて、ある日ヨーカドーの脇を通ったら「スポーツ吹矢」のポスターの張られたビルが・・・。
そしてポスターの脇には「樋口皮膚科医院」の看板。
ここだったのかあああ、とびっくりしたのでした。
場所は、ヨーカドーのミスタードーナツのちょうど向かい側になります。

あわわわ、なんだかスゴいことになってますよコレは。
HPは、そのものズバリをご紹介いただいたのですが、直リンクに迷いが出るほどの未知の世界っぷりなので、Googleさんに投げてしまい。。。
メンコゴム飛ばしは面白すぎるから子供達に聞かせないでください。(2007.02.18)

なんと二年ぶりに続報!

お正月早々、長岡駅前の樋口皮膚科前のアーケード支柱に「国際メンコ射撃場」の看板を発見しました!
樋口皮膚科の3階が国際メンコ射撃場となっています。体験無料と書かれていましたが入れるわけがない! ググってみたところ「メンコ射撃」とは樋口皮膚科の医院長考案の老若男女が楽しめるニュースポーツだとか。 「誰も来てくれない…」ご本人の悲しすぎるコメント(涙) 2週間程前に日本経済新聞にも掲載されておりました。 いまだどなたも投稿されていないのでしょうか?本当に誰も見向きもしないのですね… 「国際」の冠が重過ぎるのでは…

こ、これは2年前に「面白すぎるから子供達に聞かせないでください」とホームページに注意書きされていた「メンコゴム飛ばし」の発展形でしょうか。「メンコ射撃」でぐぐってみると、前回のスポーツ吹き矢と同じく、樋口ドクターの独壇場(^^;。YouTubeをうっかり見てしまいましたが、フリーダムすぎです、いろんな意味で。(2009.02.22)

夏冬オリンピック3回分の間を置いての続報!

1年前に「財界にいがた」に載った記事を思いだして検索したところ、例の樋口先生が絡んでいたことがわかったので、ご報告です。

アオーレ敷地の城内稲荷の脇におかしな石碑がある。ということで、私もそのときは、「ふーん」とスルーして1年過ぎたのですが、ふと、思いだして検索したところ…

城内稲荷の謎の石碑 | 国際吹矢道協会IFA - TeaCup
さすが樋口先生、義憤にかられて問題提起していました。そして、その問題提起が実は

国会図書館書誌情報
http://id.ndl.go.jp/bib/025170228

サブタイトルに注目してください。先生しかいません。
図書館に行けばバックナンバーがあるのかもしれませんが、ひとまずご報告です。

これはまたスポーツ吹矢・メンコ射撃とはまた別方面への一矢一撃!
問題の場所は、厚生会館のころから石碑スポットだったところですよね。
Google ストリートビューでほんのり見える↓このあたり。

記事の核心部分が「続きは本誌で!」になっているのでよくわからないのですが、先生がそんなにお怒りとは、なにか士道不覚悟な石碑だったりするのでしょーか。
あるいはこういう系? (2015.01.10)

new!
「続きは本誌で!」の続き来ました!

アオーレの稲荷神社について樋口医師がお怒りである件について、「財界にいがた」のバックナンバーを図書館で読んできました。
要約すると

 約25年前、城内稲荷にとつぜん石碑が建ったが、建立者が不明。
 彫ってある文字も、歴史上の人物をもじったような意味不明な羅列。
 しかも建立日も「昔十月吉日」という意味不明なもの。
 神社を管理している大手通り商店街組合も、土地を所有している長岡市も、放置しているが、それはいかん。
 祈りの場にふさわしくないのだから撤去すべき。
 そうでないならいっそ「建立者、建立年不明、意味も不明」とでも説明文をつけてしまえ。

と樋口先生、大いにいきどおっておられました。

御フォローかたじけない!
不明であることを明らかにしろだなんて、先生ったら士道&禅。
ほんと、誰が何のために建てたものなんでしょうねえ。石碑って安いものじゃないと思うんですが、大枚はたいて意味不明なものを建てるってことは……よもや、さらに大枚を隠すからくりが!?光と影、再び一つとなりて蘇らん的な!(2015.07.31)



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